小学校理科「電気のはたらき」
小学校理科「電気のはたらき」における科学的な概念の形成を促す指導についての研究
児童の素朴な概念を生かしたコミュニケーション活動を通して
花巻市立湯口小学校 所属
浅沼清智
指導及び学習の流れ
実践のねらい
1 回路が閉じないと電流が流れないこと
2 電流は、+極から出て、豆電球、モーターを通って、ー極に入ること
3 電池を直列につなぐと、流れる電流が増え、豆電球が、明るくなったりモーターが、 速く回ったりすること
指導計画
第1時 モーターカーを作ろう
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乾電池とモーターで、電気で走る自動車を作って走らせる
第2時 電気をたくさん流したら、どうなるか
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スライダックに電球をつなぎ、電気をたくさん流してみる
乾電池でも明るくできるか
いろいろなつなぎ方を考える
第3時 乾電池でも明るくできるか
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グループごとに、考えた回路を実験する
第4時 電気はぶつかるのか
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乾電池とモーターをつなぎ、乾電池の向きを変えて調べる
第2時 電気をたくさん流したら電球はどうなるか
事象との関わり | 子どもの考え方の変容 | 素朴な概念の表現 (話し合い) |
電気をいっぱい流していくよ もっと電気を流したらどうなるだろう これでやったら、爆発するかもしれない 豆電球と電池でやってみよう ワークシートに、いろいろなつなぎ方を書いてみる。 次時に実験する | たくさん、電気を流すとたくさんぶつかるから、明るくなると思う。 もっと電気を流したら電気が飛び出してきて爆発するんじゃないかな。 どうしたら、明るくなるだろう。 どうしたら、たくさん電気を流せるだ 乾電池でも電池を増やせば、電気をたくさん流せるんじゃないかな。 乾電池でも、電池を増やして実験すれば、爆発するんじゃないかな | わあ、まぶしい ・明るい ・目を開けていられない 爆発すると思います ・もっとまぶしくなると思います ・電球が破裂すると思います ・電気が飛び出てくると思います ・電球の両側から、電気が来てるから ・ものすごい勢いで電気が来るから ・どうつないだら明るくなるだろう ・どうつないだら、爆発するくらい電気を流せるんだろう ・乾電池を2個にすればいいんじゃないか ・乾電池を増やせばいいんじゃないか |
第3時 電気をたくさん流したらどうなるだろう
事象との関わり | 子どもの考え方の変容 | 素朴な概念の表現 (話し合い) | ||||
グループごとに実験する 明るくなるつなぎ方で3こにしたらどうだろう |
明るくつくのと、1この時と明るさが変わらないのと、つかないのがある
明るくなるつなぎ方で、電池を3こにしたら、電気がいっぱい流れて爆発するんじゃないか 爆発しないで、消えた不思議だ 電気はぶつかっていないんじゃないか | 2この乾電池を豆電球につなげば、明るくつくはずだ ・ひょっとしたら、電気がいっぱい流れて爆発するかもしれない 2この乾電池をつないだのにつかないよ ・+とーなのにつかないよ 3こにしたら爆発するんじゃないか ・もっとものすごく明るくなるんじゃないか ・どうして爆発しないんだろう ・不思議だなあ ・電気は豆電球のところでぶつかっていないんじゃないかなあ |
第4時 電気はぶつかっているのだろうか
事象との関わり | 子どもの考え方の変容 | 素朴な概念の表現 (話し合い) |
スライダックの実験電圧を上げてみる 電流は、+極からー極へ流れることを知らせる | 電気はぶつかっていないのかもしれない 乾電池の向きを変えてもモーターの回る向きが変わるのかなあ モーターの回る向きが変わった 電気の流れには、向きがあるんじゃないか やっぱり、電気はぶつかっていなくて、流れる向きがあるんだ | ・ぶつかっていないとしたら、どう通っているのだろう ・+極からー極に流れているのかなあ ・ー極から+極に流れているのかなあ ・やっぱり両方から流れているのかなあ ・乾電池の向きを変えると、モーターの回る向きも変わるんだ ・回る向きが変わるということは、一方向にだけ流れるということだ。 ・だから、大きな電球に、電気をたくさん流しても爆発はしない |