印刷用紙:A4横 1ページの行数:40 1行の文字数(半角で):166   −−以下 指導案本文−−               第3学年 学級活動(保健・歯)指導案                       期 日  平成8年11月1日(金)2校時                       場 所  3年2組 教室 及び オ-プン・スペ-ス                       対 象  3年2組 34名 男14名 女20名                       指導者  教 諭 及川 光谷子 (T 1)                            栄養士 村山 枝利  (T 2) 1 題材名 「上手におやつを取ろう」 2 指導にあたって  1 題材について    本題材は、子どもたちから切り離せないおやつの取り方について考え、むし歯を増やさ   ないようにしようという意識を育てようとするものである。    おやつは、子どもたちにとって好きな食べ物や飲み物を取ることであるから、楽しみな   ものである。また、空腹を満たしたり、消耗したエネルギ−を補ったり、気分転換になっ   たりして、身体的・精神的に大きな役割を果たしている。    しかし、食事の後の歯みがきは定着しつつあるのに、おやつの後の歯みがきはほとんど   なされていないことや、甘いもの・歯にくっつきやすいものが多く取られていることから   おやつはむし歯の大きな原因となっていると考えられる。    そこで、自分たちのおやつのとりかたを見なおさせるとともに、食べた後は歯みがきや   うがいをすることの大切さを理解させることは、むし歯予防に大きな役割をはたすものと   考え本題材を設定した。  2 児童について    歯のアンケ−ト調査の結果、子どもたちが好んで食べているおやつは、アイス、煎餅、   クッキ−、チョコレ−ト、ガム、ジュ−ス類、等であった。    また、おやつを取るうえで気をつけていることという項目では、     ・甘いものを取らないようにする ・量を少なくする ・歯をみがく   と、答えている。    しかし、実態をみれば、砂糖の多く含まれているアイスクリ−ムをよく食べていると答   えているし、おやつ後の歯みがきをしている子どもは、ほとんどいない。アイスクリ−ム   の冷たさによって砂糖の量を意識できていないことも考えられる。取り方についても時間   をかけてだらたら取っている子も多く見られる。  3 指導について    本時の指導では、自分たちのおやつが甘いもの中心であることや取り方に問題があるこ   とに気付かせ、食べる種類や量、回数や時間に気をつけて取ること、食べた後には、歯を   みがくことが大切であるということを理解させ、むし歯ができないようにしようという意   欲を持たせたい。    そこで、おやつについてグル−プごとに調べたことを発表し、問題点を見付けるととも   に、望ましいおやつの取り方について考えさせたい。また、おやつに含まれている砂糖の   量、取り続けることの害などについて栄養士さんから指導を受けることにより、おやつの   取り方についての意識化をはかっていきたい。    学習したことを、通信などで家庭に知らせ、親の協力を得るようにし、学んだことを実   践できるようにさせていきたい。 3 研究主題との関連    上手なおやつの取り方の指導において、グル−プごとに項目を決め、自分たちのおやつ   の取り方について調査、発表をすれば、おやつに関する問題意識が高まり、望ましい取り   方を考えるとともに、むし歯をつくらないように意識していくであろう。 4 本題材に関連する指導内容 +−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ | 月 | 内 容 | ね ら い |評 価 | +−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ | 4 |給食後に歯をみがこう (S) 毎食後の歯みがきの大切さがわかり、自分から進んで歯をみがくことができる。 意欲・関心 +−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ | 5 |自分の口の中を見てみよう (S) むし歯の位置や数を調べ、自分の口のなかのがわかる。 関心 +−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ | 6 |前歯の内側のみがき方を工夫しよう (L) 前歯の内側を鏡で観察し、きれいになるまで工夫してみがくことができる。 知識・関心 +−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ | 7 |歯並びや噛み合わせについて知ろう (S) 歯列不正や、不正こうごうについて知り、身体に与える影響がわかる。 知識・理解 +−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ | 8・9|歯の生え変わりを知ろう|(S) 歯の生え変わりや、仕組みがわかる。| 理解 | +−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ |10|むし歯の原因を知ろう (L) むし歯の四要素がわかり、むし歯の原因がわかる。 知識・関心・意欲 +−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ 5 指導計画 | +−−−+−−−−+−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−+ |月・日|活動単位| 活 動 内 容 |取り扱い時間|評 価| +−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−+ | 9.20 |学級全体|歯みがきをしているのにむし歯が増えるわけ(おやつ)について話し合う 学級活動(S) 関心・意欲 +−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−+ |10. 7 |グル−プ|おやつについて調べる | 休み時間・ 課外 意欲・態度 +−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−+ |11. 1 |学級全体|上手なおやつの取り方について考える |本時(学級活動 L) 関心・理解 +−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−+ |11.1〜|個 人|めあてにそって上手におやつを取る |家庭 |関心・意欲 +−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−+ 6 本時の活動  1 ねらい     上手なおやつの取り方を考える活動を通して、種類や時間、回数や量に気をつけるこ    とや食べた後は歯みがきをするなど、むし歯をつくらないようにすることができる。  2 工夫点   @ おやつについてグル−プごとに項目を決めて調べ、発表会を自分たちで進めることに    より、積極的におやつについて考えようとする意欲を持たせるようにする。   A 自分たちが食べているおかしに含まれる砂糖の量を、実際に提示することにより、驚    きをあたえるとともに、危機感を持たせたい。   B 栄養士さんに、専門的な立場から、おやつに含まれる砂糖の量や害について、上手な    おやつの取り方について指導していただく。   C おやつの取り方に気を付けていない子も、調べ活動を通して意識を高めさせる。 3 準備物   教師用 紙板書  ジュ−ス アイスクリ−ム おやつに含まれる量を示す砂糖       歯垢のPHグラフ 歯の自然修復グラフ   児童用 発表資料 学習カ−ド 4 評 価  @ おやつは時間・種類・量・回数に気を付けて取らなければればならないこと、食べた後は、   歯みがきをしなければむし歯になりやすいことがわかったか。        《知識》  A 望ましいおやつの取り方をしようとする、めあてを持つことができたか。 《意欲》  B 自分たちが食べているおやつについて調べたことをもとに、上手なおやつのの取り方を、 考えることができたか。                         《関心》 5 展 開 +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−+ |段| 学 習 活 動 |〇学習支援上の留意点 |指導者| | +−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+・資料 +−+−+ |階| 教師の働きかけ | 予想される児童の反応 |※評価(項目、方法) |T1|T2| +−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+++−+ |つ|+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+| ||| | | || むし歯の原因に、おやつが大きく関わって|| ||| | |か||いることをつかむ。 || ||| | | |+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+|・ミュ−タンスからの手紙 ||| | |む|・先生のところにミュ|・どんな手紙かな。 | ||| | | | −タンスくん達から|・本当にきたのかな? |〇「おやつについて考えたり||| | | | 手紙が届いているか| |すると、活躍の場が少なくな||| | | | ら読んでみるよ。 | |るからやめたほうがいいよ」||| | | |・ミュ−タンスくんた|・おやつに甘いものを食|といった内容から、おやつが||| | | | ちは、みんながおや| べているからじゃない|むし歯の原因と関わりがある||| | | | つについて勉強する| かな。 |ことに気付くようにする。 ||| | | | と困るみたいだね。|・歯を、みがかないこと| ||| | | | 何か秘密があるのか| があるからかも。 | ||| | | | な。 | | ||| | |5| +−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+| ||| | |分| | じょうずなおやつの取り方を考えよう ||・紙板書 ||| | | | +−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+| ||| | +−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+++−+ | |+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+| ||| | | || おやつについて、調べたことを発表し、問|| ||| | | ||題点を話し合う。 || ||| | |解|+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+|・発表資料 ||| | | |・各班毎に、おやつに| @よく食べている |〇友達の発表をよく聞いて、||| | | | ついて調べたことを| おやつの種類 |友達の考えのよいところを見||| | | | 発表して下さい。 | A時間 |付けるように促す。 ||| | |決| | B回数 | ||| | | |・進行は、保健係にし| C量 |〇調べたこと、発表したこと||| | | | てもらいます。 |の順番で発表する。 |をねぎらい、問題解決への意||| | |す| | |欲を持たせるようにする。 ||| | | |・発表を聞いて、良か|・甘いものが結構多いな|〇学級全体が、甘いものや、||| | | | ったことや質問、意|・ずいぶんいろいろなも|歯に付きやすいものが多い傾||| | |る| 見を出しあいましょ| のを食べているんだ。|向にあることに、気付けるよ||| | | | う。 |・だらだら食べている。|う話し合いを助ける。 ||| | | | |・回数も多くなっている| ||| | | | | ようだ。 |〇自分のおやつの取り方と比||| | | | |・同じようなものを食べ|べて発言するよう助言する。||| | | | | ている人がいる。 |※自分と比較しながら友達の||| | | | | |発表を注意深く聞いて、おや||| | | | | |つの取り方の問題点に気が付||| | | | | |くことが出来たか。 ||| | | | | | (《関心》 発表 ) ||| | | |+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+| ||| | | || どんなおやつの取り方をしたらいいのか || ||| | | ||考える。 ||〇炭酸の抜けたジュ−ス、溶||| | | |+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+|けてしまったアイスを試食さ||| | | |・これは、クラスのお|・おいしくない。 |せることにより、砂糖がたく||| | | | やつ調べで一番人気|・なんだろう、これは。|さんはいっていること、炭酸||| | | | のあったものです。|・ずいぶん甘い。 |や冷たさによっておいしいと||| | | | これは何か、飲んで|・本当にアイスクリ−ム|感じていたことが実感できる||| | | | 当ててみましょう。| なのかな。 |よう机間巡視して支援する。||| | | |・みんなの、おやつの|・おいしいと思って食べ| ||| | | | 取り方、今のままで| ていても、歯にあまり|〇甘くなくても、口の中に残||| | | | いいのか考えてみよ| 良くないんだな。 |るものは、むし歯になりやす||| | | | う。 |・一回にいろいろなもの|いことにも気付くように、話||| | | | | を食べないようにする|し合いを助ける。 ||| | | | |・だらだら食べない。 | ||| | | | |・一日に何回も食べない| ||| | | | |・歯みがきも大事じゃな| ||| | | | | いかな。 | | | | | | | | | ||| | |・いろいろな意見がで| |〇専門的な立場から子ども達| ||| | | てきたようだけど、| |の考えを認めて頂く。 | ||| | | ここで栄養士の先生| | 一日に必要な砂糖の量とお| ||| | | に、皆さんの考え方| |やつに含まれる砂糖の量を比| ||| | | についてや、望まし| |較しながら話して頂き、糖分| ||| | | いおやつの取り方に| |の取り過ぎによって引き起こ| ||| | | ついて教えて頂きま| |される害、時間に気をつけな| ||| | | しょう。 | |いと、食事に影響を与え充分| ||| | | | |な栄養が取れないことにふれ| ||| | | | |考えを深める支援としたい。| ||| | | | |・砂糖 | ||| | |・じょうずなおやつの|・砂糖の少ないもの、歯| | | | | | 取り方についてまと| に付きにくいものを選|〇健康的な食事をするために||| | | | めましょう。 | ぶ。 |も、歯みがきを大切にしなけ||| | | | わかったことを発表|・時間を決める。 |ればならないことに気付かせ||| | | | しましょう。 |・一日に一回だけにする|たい。 ||| | | | |・食べた後は、歯みがき|・歯垢のPHグラフ ||| | | | | かうがいをする。 |・歯の自然修復グラフ ||| | |30|+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+|※望ましいおやつの取り方に||| | |分||おやつを食べるときは、種類や量、時間や回||気が付いているか。 ||| | | ||数に気をつけ、食べたら歯みがきをする。 || (《知識》 発表) ||| | | |+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+| ||| | +−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+|| | | |+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+| ||| | |め||おやつについて、自分なりのめあてを持つ。|| ||| | | |+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+|〇自分のおやつ調べの表をみ||| | |ざ|・ミュ−タンスくんに|・今まで、甘いものを一|て、今までのおやつの取り方||| | | | 挑戦状を書いてみよ| 日に何回も食べていた|をふり返り、自分のめあてが||| | |す| う。 | けど、これからは、時|書けるように援助し、実践の||| | | | | 間を決めて、種類や量|意欲を高めるようにする。 ||| | | | | にも気をつけていきた| ||| | | | | い。 |※自分なりのめあてを持ち、||| | |10| |・おやつを食べたら、歯|おやつの取り方に気をつけ、||| | | | | みがきを忘れないぞ。|食べたら歯をみがこうという||| | |分| | |意欲を持つことができたか。||| | | | | |(《意欲》 学習カ−ド) ||| | +−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+++−+ 6 板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |めあて | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | ||じょうずなおやつの取り方について考えよう| | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | 3−2のおやつの取り方の様子 3−2のこれから | |+−−−−+・あまいおかしが多い +−−−−−++−+ | || 種類 |・やわらかいものも多い |歯垢の ||ミ|・歯に良いものを選んで| |+−−−−+・種類が多い |PHグラフ||ュ|食べよう | |+−−−−+ | |||| | || 時間 |・長い +−−−−−+|タ|・時間を決めて食べる | |+−−−−+・だらだらたべている+−−−−−−−+|ン| | |+−−−−+ |歯の自然修復 ||ス|・量も考えて食べる | || 回数 |・1日に2〜3回 | グラフ||に| | |+−−−−+ +−−−−−−−+|挑|・どうしても食べたいと| |+−−−−+ +−−−−−−−+|戦|きで、1日1回にしよう| || 量 |・一回の量が多い |状| | |+−−−−+ +−+・歯みがきをわすれない| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 7 学習カ−ド +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | | | | | おやつの食べ方のめあてがまもれたら| | |色をぬりましょう。 | | | | | | | |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−| | | | | |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−| | | | | |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−|はんせい | | |−−−−−−−−−−−− | |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−|−−−−−−−−−−−− | | | | |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−| 先生から | | | | | 3年2組 | | | より | 家の人から| | −−−−−−−−−−−−−−−−−−−| | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+