小学校 第5学年 学級活動指導案

日 時 平成○年○月○日(○)○校時
児 童 ○○○立○○小学校 ○年○組
指導者 ○○ ○○

1 題材名 「学級バスケットボール大会をしよう」

2 題材について

(1) 題材観(※この題材を設定した理由、この題材の特徴やよさなどについて書く)

 本学級では、これまで学級として学習や生活の規律に対する意識を高め、また、高学年としての意識を高める活動を学級活動の題材として取り上げてきた。具体的には、「学級紹介をしよう」「学級のシンボルマークを作ろう」などに取り組んできた。しかし、これまで児童が提案してきた議題に目を向けると、学級レクレーションに対する希望が多い。教師の働きかけで、他方にも目を向けるように促すと、今度は生活問題ばかりを取り上げようとする傾向にある。集会活動と生活問題に関する活動の、その間をうめる、例えば文化的な活動に対しての児童の意欲が乏しいというのが本学級の改善されるべき実態である。そして、それは統合された活動においてさらに充実されなくてはならないと考える。
 今回、学級の児童に議題を募ったところ、やはり多数の学級レクレーションに対する希望が寄せられた。1学期に、何度か学年集会は行われたものの、学級独自の集会活動は行っていなかったことから、学級の児童全員の賛成によって、学級レクレーションが今回の活動として採択された。その後、いわゆる「お楽しみ会」型がよいか、「スポーツ集会」型がよいか等の話し合いを経て、学級バスケットボール大会を行うこととなった。

(2) 児童観(※学級の実態や問題点、取り上げた題材と児童とのかかわりなどについて書く)

 学級の児童は、学級活動に対して意欲的であり、特にも輪番制による計画委員会の順番を心待ちにしている様子である。話し合いの場面では、ほぼ全員が一度は発言できるものの、回数を重ねて発言できる児童はやや固定化している。原因を考えると、学級集団のなかに発言を阻害する要因があるというよりも、個々の消極的な心情、依存的な意識に起因しているように思われる。また、多くの児童の発言は、自己の利益を中心に考えたものが多く、学級全体のことを考えた建設的な意見には至っていない。したがって、学級全体として、話し合いをまとめる技術についても指導の余地は大きい。自分の意見を発表するだけでなく、他人の意見を聞き、それらのかかわりのなかで豊かな学級を築いていくために自分の意見をしっかりともてるように、今後も指導を重ねていきたい。また、前述のように、学級活動イコール集会活動的なイメージをもっている児童が多いので、今後、高学年として学級生活をより豊かにする活動に気づく目を育てていきたいと考える。

(3) 指導観(※活動を展開する上での指導の工夫、児童につけたい力などについて書く)

 学級の児童は、みな明るくて素直であり、生き生きと活動している。休み時間などには、男女それぞれ気のあったグループの仲間といっしょに、バスケットやサッカーなどで遊んでいるし、男女間の仲も良く、楽しく遊んでいる姿を見ることができる。しかし、日常生活の細かな部分に目を向けてみると、スポーツでは、運動技能に優れた児童がそうでない児童に対して高圧的な態度をとり、ミスを責めがちであるし、班を単位とした、係、当番などの活動も、互いに協力して行っているとは言い難い。
 今回の活動は、児童の技能差が大きいバスケットボールを題材とした集会活動であるが、試合方法やルールなどを工夫し、学級の全員が楽しめる会としたい。そのことで児童が互いに協力することの大切さを感じとり、学級への所属感を高めることにつながっていくと考える。また、今回の活動にあたっては、話し合いや活動の各場面で、個々の児童が自分の意見を主張するだけでなく、他人の意見にも耳を傾け、それらのかかわりのなかで自分の意見をしっかりともてるように指導をしていく。

3 指導のねらい

・学級バスケットボール大会やその準備、計画をとおして、互いのがんばりを認め合い、学級としてのまとまりが深められるように協力して活動することができる。

4 活動計画

児 童 の 活 動 教 師 の 支 援
段階 期日 場所・時間 活 動 内 容 活動の主体
  7/4(木) 教室・中休み ・次の学級活動の議題について話し合う 計画委員会 ・これまでの学級生活から解決・改善したいと願っていることから議題化が図られるようにする
7/4(木) 教室・放課後 ・議題を選ぶ 計画委員会
7/5(金) 教室・朝の会 ・決定した議題を全員に知らせる(バスケット大会) 全 員
・実行委員の選出 体育係
7/5(金) 教室・放課後 ・活動の計画を立案する
・話し合いの柱立てをする(議題の焦点化)
計画委員会
体育係
・スポーツが苦手な子や女子も楽しめるルールづくりに着目させる
・チームづくりについては、全員で話し合う必要性があることを確かめ、原案を考えさせる
7/8(月) 教室・放課後 ・話し合いの項目、提案 計画委員会  
7/8(月) 教室・放課後 ・理由、話し合いのめあてを考える 体育係
7/8(火) 教室・放課後 ・話し合い活動の進め方の打ち合わせ 司会者
記録者



7/9(水) 教室・5校時 ※話し合うこと
・バスケット大会のチームは、
A.新しくチームをつくるか
B.今の班でやるか
全 員 ・みんなが楽しめるバスケット大会にするためにチーム分けをどのようにすればよいか話し合う
  7/11(金) 体育館・昼休み ・バスケット大会の練習 全 員  
7/14(月) 体育館・昼休み       
7/15(火) 体育館・昼休み       
7/16(水) 体育館・3校時 ・学級バスケットボール大会 全 員 ・けが、事故の予防
7/16(水) 教室・帰りの会 ・活動の振り返り 全 員 ・学級全体のがんばりを賞賛する

5 評価

・学級バスケットボール大会やその準備、計画をとおして、互いのがんばりを認め合い、学級としての まとまりが深められるように協力して活動することができたか。

6 本時の指導

(1) ねらい

学級や班の協力を高めるようなチームはどのようにしてつくればよいか考えることができる。

(2) 展 開

議 題 名 学級バスケットボール大会のやり方を決めよう
提案理由 学級のみんなが楽しみ、学級のまとまりをよくするようなバスケットボール大会のチームやルールを決めよう。
話し合いのめあて (全)自分の考えを進んで発表する (個)
役割分担 (司会者)  ○○ ○○   ○○ ○○
(記録者)  ○○ ○○   ○○ ○○
(提案者)  ○○ ○○
段階 活 動 の 流 れ 児 童 の 活 動 教 師 の 支 援


10
1はじめの言葉
2歌
3話し合いのめあて
4係の紹介
5今日の議題
6提案理由の説明
7話し合い 
・あいさつをする。
・月の歌を歌う。
・めあての確認をする。
・計画委員会が各係の役割を紹介する。
・司会者が今日の議題を読み上げる。
・提案者が提案理由を読み上げる。
・楽しく歌い緊張をほぐすとともに、雰囲気を盛り上げたい。
・何のために、この話し合いをするのかしっかりと意識させる。
・進め方の確認 ・話し合いの項目を確認する。


25
バスケット大会のチームは、
A.新しくチームをつくる
B.今の班でやる
@出し合い・比べ合い
・賛成意見、反対意見を出しながらそれぞれの考えを比べる。
A学び合い
・質問などを交えながら、意見を交わし、自分の考えを深める。
Bまとめ合い
・多数決に頼らないで、話し合いをまとめていく。
・発言力の弱い子も話し合いに参加できるように、指名順を工夫する。
・他の意見をよく聞かせ、よさを学ばせるようにする。
・話し合いが本筋をはずれないよう、必要に応じて助言する。
・提案理由を意識させて、話し合いをさせるようにする。
(特別ルールをどうするか) ※決定事項を受けて班ごとに話し合いをもつ。 ・活動に向けて、個々の児童が役割や具体的なめあてをもてるようにする。



10
8決まったことの発表 ・記録者が発表する。  
9感想・反省 ・学級活動プリントに、自分の感想、評価、反省を記入する。 ・何人かに発表させる。
10先生から ・教師の話を聞く。 ・よい考えや話し合いのよさを認め賞賛するとともに、活動への意欲づけをする。
11おわりの言葉 ・あいさつをする。  

(3) 評 価

・グループや学級のまとまりを高めるようなチームはどのようにしてつくればよいかを考えることができたか。
・他の意見とかかわりのある話し合いをし、個々の児童が自分の意見をしっかりともつことができたか。

第4学年特別活動(学級活動)指導案

(1) ねらい

・ゲーム大会の提案理由を理解し、みんなが楽しめるゲームの内容を決めることができる。

(2) 展 開

議 題 名 ・みんなが楽しめるゲーム大会の内容を決めよう。
  活 動 の 流 れ 教 師 の 支 援


1 はじめの言葉
2 係の紹介
3 今日の議題
 
4 話し合いのめあて
5 提案理由の説明
6 話し合い
・進め方の確認
・めあてに沿って話し合いができるように、意欲づけをする。
・どんなゲームなのか、みんなにわかりやすいように計画委員に図で説明させる。


(1) ゲーム大会でやるゲームの数を決める ・6つのゲームのうち、みんなには4つを選んでもらうことを提案させる。
・理由をつけて、どんなゲームをやりたいのかを発表させるようにする。
(2) ゲーム大会でやるゲームの内容を決める ・反対意見の場合は、なぜ反対なのかをはっきりさせる。
・意見が対立したときは、それぞれの意見の問題点を明らかにする。



7 決まったことの発表  
8 感想・反省 ・感想が書けないでいる子には、話し合い活動の振り返りをさせたり、ゲーム大会でがんばりたいことなどを視点として与える。
9 先生から  
10 おわりの言葉