中学校第1学年 英語科指導プログラム

学校名   江刺市立江刺第一中学校
対象学級   第1学年5組 男子19名 女子18名 計37名
対象年月日   平成10年10月2日 第2校時
指導者   遠  藤  秀  樹
作成者   遠  藤  秀  樹

T 単元名 「Unit 6 謎のマシン」

U 単元設定の理由

1 教材観

 学習指導要領における話すことの言語活動の指導事項は (ア)「語句や文をはっきりと正しく言うこと。」(イ)「あいさつ、質問、指示、依頼などに適切に応答すること。」(ウ)「伝えようとすることを簡単な文で話すこと。」である。(ア)については入門期においては間違いを恐れず、はっきりした声で発音できるようにLL機器や視聴覚機器の活用が有効である。また、ネイティヴスピーカーの発音に直接触れる機会として、ALTの協力が必要である。(イ)については相手に言われたことに対して応答できる、つまり相手の問いかけの意図を理解し、yes,noまたは自らの考えに適した語彙を用いた文で答えることによりコミュニケーションを成立させることである。(ウ)は単語や語句で話すのではなく、いくつかの文を用いて、相手に伝えようとすることを話すことである。このことは第3学年の指導事項である「話そうとすることを整理して、大事なことを落とさぬように話すこと」つまり、ある話題に対して概要や要点を整理して、相手にわかりやすいように、自分の考えや気持ちなどを話すことにつながるものである。
 本単元では主語が3人称単数で一般動詞を含む文の平叙文、疑問文とその応答について学習する。これにより、身近な人や物事を主語にして、現在における状態や習慣について英語で表現することが可能となる。

2 生徒観

 事前のアンケートから「外国人と話してみたい」、「道をたずねられたら答えられるようにしたい」、「教科書にないけど、日常で必要な単語は知っておきたい」という、自分自身のことについて話すことができたら良いと考えている生徒がいることがわかった。
 一方で、話すことの言語活動に対して意欲的であると答えた生徒の割合が30.6%であったことから、話すことへの抵抗を感じている生徒の割合が多いと思われ、話すことの言語活動が停滞しがちであることがわかる。そこで、生徒の興味や関心を大切にしながら話す活動に結びつけることができれば良いと考える。

3 指導観

 身近なことを話したり、相手との意思の疎通を図る力を身につけさせるためには、自らの生活や経験に照らし合わせて話す活動を行うことが大切である。しかし、「生徒自らの生活や経験」は学び始めたばかりの英語によって表現できる生活や経験よりもはるかに豊富であるので、学習した文型や語彙では言い表せなかったり、文法的にも内容的にも正確さに乏しい表現でしか言い表せないことが多い。生徒は学習した文型の日本語訳と自らの生活や経験を日本語で想起した内容を比較することで、この困難を感じ取り、なかなか話し出すことができなかったり、話し出せても英単語を羅列することにとどまったりするものと考えられる。
 そこで、本単元は語彙、文型、文の構造、意味、発音を提示できるコンピュータを用いることによって、生徒が必要とする語彙やその発音の確認、文型・文の構造と意味の理解、既習の文法事項の確認と応用ができるようにし、話す活動に積極的に取り組むとができるようにしたいと考える。

V 単元の指導目標

1 第3者(自分と相手以外の人)の紹介を題材に既習の言語材料を用いて表現することに興味、関心を持たせる。(コミュニケーションへの関心・意欲・態度)
2 第3者の趣味や特技について話すことができるようにする。(表現の能力)
3 第3者の趣味や特技について尋ねたり応答したりすることができるようにする。(表現の能力)
4 第3者についてまとまった紹介の英文を書けるようにする。(表現の能力)
5 第3者についての紹介や問答を聞いたり、読んだりして、その内容を日本語で説明できるようにする。(理解の能力)
6 3人称単数現在の場合の平叙文・疑問文・応答文の構造を理解させる。(言語や文化についての知識・理解)
7 3人称単数現在の場合の動詞の形や発音の変化を理解させる。(言語や文化についての知識・理解)

W 単元の教材構造 (略)

X 単元の指導計画

Unit6  STARTING-OUT「誰の部屋?」3人称単数現在の平叙文 ・・・・・・2時間
Unit6 「由美たちの冒険」3人称単数現在の疑問文とその応答・・・・・・2時間(コンピュータ使用2/2時間)
Unit6 「由美たちの冒険」3人称単数現在の否定文・・・・・・・・・・・2時間(コンピュータ使用2/2時間)
Unit6 「誰のこと?−友達を紹介しよう−」まとめと言語活動・・・・・・1時間(コンピュータ使用本時)

Y 本時の学習

1 主題 Unit6「誰のこと?−友達を紹介しよう−」まとめと言語活動

2 指導目標

 主語が第3者である場合の一般動詞の形と一般動詞の原形との発音の違いに注意させながら、playやlikeを用いて趣味や特技について話すことができるようにする。

3 目標行動

 3人称単数現在のsに気を付けながら、playやlikeを用いて、第3者の趣味や特技、特徴について話し、正しく伝えることができる。

4 下位目標行動 (Rはレディネス)

@ある特定の人物の趣味や特技、特徴について一般動詞の3人称単数現在を正しく使い、話すことができる
Aある特定の人物の趣味や特技、特徴について説明するために必要な単語と既習の動詞を用いて英文を示すことができる
Bある特定の人物を選び、その趣味や特技、特徴をとらえ、それらを表現するために必要な語彙を想起することができる
C人物の特徴を表す文が、既習の文型や単語を用いて表現できることがいえる
RDdoesを正しく使って対話することができる
RE一般動詞の3人称単数現在の肯定文、疑問文、否定文を正しく書くことができる
RF一般動詞を含んだ英文を聞いたり読んだりしてその人物の好きなことや行動を日本語で説明できる
RG代名詞he,sheを含む文を読んだり聞いたりして、その内容を理解し、書いたり、話したりすることができる

5 形成関係図とグルーピング

6 本時の展開

主な学習内容 展開の流れ 教材・教具と留意事項
10 <導入>
あいさつ

Warm−up

既習事項の確認

・大きな声で英語で挨拶する
・命令形touch your( )で動作を行う
・同時に顔の部位の名称の確認を行う

pc
・数人に指名し、答えさせる

・全体では挙手にて理解の状況を確認する

学習課題
3人称単数現在を用いて友達を紹介しよう
35 <展開>
活動内容の提示


言語活動
プリント
・未習の単語を用いることも可能であることを知らせ、より詳しい表現に挑戦するよう伝える

・演示を参考にさせ、活動の見通しを持たせる

・友人の特徴をプリントに記入させる
・作業の遅れがちな生徒には助言を与える
 文の作成 コンピュータ教材、プリント
・語彙や文の発音を確認し、友達の紹介文を完成させる
 文の完成 ・話す内容が正しく相手に伝わるか確認させる
・作業の遅れがちな生徒に指導する
 班内発表 コンピュータ教材、プリント
・メモ用紙を参考にしながら話す
 発表 ・お互いの発表内容を確認し、必要であれば内容に変更を加える
・伝わらないときにコンピュータ教材を用いて修正する
・生徒間で評価する

プリント
・発表の際は大きな声で話すよう伝える
・発表の最後に友人の名前を付け加えることで 発表を聞く生徒に誰のことか推測させる

・発表の内容に教師が質問を加え、詳しく話させるよう にする
5 <終結>
まとめ

あいさつ
自己評価カード
・話す活動とコンピュータ教材について自己評価する

・アンケートと調査の実施について予告する