中学校 技術・家庭科学習指導案

「光導電セルを使った回路設計」

電気領域学習指導展開案  第5実践 6・7/9時間(100分)
段階 学 習 内 容 時間 学  習  活  動 ◇教具教材 ・留意点

 
1 学習課題の想起 ・「おはよう報知器」「来客報知器」の動作状況を見る。
・装置に使われている電気部品が同じであることを知る。
・装置を動作させているのが、どちらも光によるものであり、CdSが関係していることに気づく。
◇提示装置
「おはよう報知器」
「来客報知器」
・どちらも乾電池、抵抗器、ブザー、CdSトランジスタが使われていることを知らせる。
2 学習課題の把握 ・本時は、CdSを使った回路を作成することがわかる。 ・一方が、明動作、もう一方が暗動作している回路を作ることを明確に伝える。
CdSを使って、光の強弱で豆電球が点灯する回路を作ろう。  


3 電気部品のはたらきの確認
15 ・CdSは光の強弱によって、どのようなはたらきをするのか思い出す。
・光が強くなる(明るくなる)と抵抗値が減る。→電流が流れやすくなる。
・光が弱くなる(暗くなる)と抵抗値が増える。→電流が流れにくくなる。
・CdSを回路に用いることによって、光の強弱を電気信号に変えられることがわかる。
・ブザーを豆電球に変えても、点灯しないことを確認する。
・トランジスタのはたらきを思いだし、CdSがベース電流、コレクタ電流のどちらにはたらきかければ豆電球が点灯するか考える。
◇演示装置
・電灯
・CdSとブザー、乾電池を接続したものに懐中電灯をあてて、光の強弱で音の大きさが変わる(抵抗値が減り電流が変化する)ことを体感させる。
・トランジスタを回路に用いることは、光の強弱を確実な電気信号に増幅するためのものであることにも触れる。
4 明るくなると動作する回路の作成 15 ・グループ毎に明るくなると豆電球が点灯する回路を考えて配線する。
・できあがった実体配線をみながら、回路図を考える。
◇実験装置・プリント
・出力回路は、プリントのとおり配線させ、生徒には入力回路を考えさせる。
・最も明るく点灯するときの抵抗値を記録させておく。
5 暗くなると動作する回路の作成 15 ・グループ毎に暗くなると豆電球が点灯する回路を考えて配線する。
・できあがった実体配線をみながら、回路図を考える。
・暗くなると抵抗値が増えるのに、なぜ豆電球が点灯するのか回路を見て考える。
◇実験装置・プリント
・暗くなるとCdSの抵抗値が増すことから、同じ接続の仕方では暗動作できないことに気づかせる。
・最も明るく点灯するときの抵抗値を記録させておく。
6 回路図の作図 40 ・キューブペイントで回路図を完成させる。
・保存
・明るくなると点灯する回路図と暗くなると点灯する回路図それぞれにファイル名を付け、自分達の名前も記録しておく。
・印刷
・グループ毎に印刷する。(できれば、キューブペイントで図の方眼線を色交換し、見やすくしてからにする)
◇キューブペイント
・確実に保存し、印刷までさせるようにする。
・早めに回路図ができあがった生徒には、明動作での出力回路の工夫を考えさせる。(切り換えスイッチ使用)


6 本時のまとめ 10 ・本時の学習のまとめをする。
・「入力回路」、「出力回路」の意味を知る。
・プリントの自己評価と感想を記入する。
◇学習プリント
・ベース電流に影響を与える回路が入力回路、コレクタ電流によって動作する回路が出力回路であることを知らせる。
・目的に応じて、入出力回路を工夫できることを知らせる。
7 次時の予告 ・次回はこれまで学習してきた回路をいろいろ工夫して回路を設計することと、まとめのテストをすることを知る。 ・生徒の学習状況全体についての感想を述べ、次時への意欲を もたせる。