期 日 | 平成8年9月11日(水)4校時 |
学 級 | 1年○組 (男子17名 女子18名 計35名) |
場 所 | 中学校 1年 組教室 |
指導者 |
一人一人の生徒が自分の生き方にふさわしい進路を主体的に選択していくためには、何よりもまず自分についての理解を深めていかなければならない。
自己理解は自己についての知識・情報を収集することと同時に、自己を客観的に正しく理解し評価していこうとする過程である。しかし、中学生の発達段階において、自分をより客観的に評価し、特に将来の職業との関連において自己理解を深めることは容易なことではなく、生徒の多くは、興味・関心や性格の特徴についての自己理解や職業についての理解が、表面的なものにとどまり、ややもすると自分に自信をもてず、短所をこそ自分の特性と考えがちである。
そこで、身近な人の生き方や職業に対する考え方をモデルとして取り上げ、自己のこれまでの生活経験等を振り返らせながら、中学校生活をより意欲的に過ごすことの大切さに気づく「自分史づくり」の活動を盛り込むことで、進路適性におけるより客観的な自己理解を図らせ、自分の将来の夢や希望を育み、生徒に自己を生かし伸ばしていく意欲をもたせたいと考え、本題材を設定した。
(1) 周りの人に取材し、自分のよさや特性を見つめさせ、自分に自信をもたせる。
(2) 誰にでもよさがあるを理解させ、人それぞれの個性に気づかせる。
(3) 自己を生かす職業を模索させる。
(4) 身近で働く人たちの職業への考えを知り、職業選択や職業観の形成の基礎を養う。
(5) 自分をいっそう伸ばし、学校生活に自己を生かそうとする意欲をもたせる。
(1) 周りの人たちの自分への見方を知り、自分を生かす職業を見つめる。 ……(1時間 )
(2) 身近で働く人の職業に対する考え方等を取材し、進路適性に気づく。 ……(1時間 )
(3) 自分を生かし、伸ばしていくためのこれからの課題を考える。 ……(1時間 )
@「自分史づくり」の活動にかかわり、保護者への協力要請を行う。
A『自分調べ』の取材活動をさせておく。
@身近で働く人への『職業調べ』の取材活動をさせ、感想をまとめておく。
A全員の取材用紙を読んで感想をもたせておく。
家の人からの手紙の依頼を行う。
周りの人たちの自分に対する見方を知り、 自分を自分を生かす職業を見つめさせる。
段階 | 学 習 内 容 | 学 習 活 動 | 指導上の留意点 | 資料 | |
教師の働きかけ | 生徒の活動 | ||||
導 入 |
1 あいさつ 2 学習課題の把握 |
1 あいさつする 2 学習課題を提示する |
1 あいさつする 2 学習課題を把握する |
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周りの人の自分に対する見方を知り、 自分を生かす職業を見つめよう。 | |||||
展 開 |
3 かけがえのない自己の存在への気づき | 3 『自分調べ』の取材活動を想起させ、VTRを視聴させ感想をもたせる。 | 3 VTRを視聴し、『自分調べ』の生活経験等を想像しながら感想をもち、それぞれが大切な存在であることに気づく。 | ・赤ちゃんの出産に感動する両親のコメントのVTRは、2分以内の視聴とし『自分調べ』とあわせて想起させるようにする。 | ・VTR「生命の尊重NHK」 |
4 より客観的な自己理解 | 4 取材用紙ABを整理した学習シートに感想を書かせる。 | 4 周りの人の、自分に対する見方と自分の見方と比べ感想をもつ。 | ・学習シートを用い自己のよさや特性を生かす職業を考えさせる | ||
5 自己を生かす職業の模索 | 5 自己の特性や、興味・関心から1年生なりの将来の職業を考えさせる。 | 5 周りの人から見た自分、「 私の特性ベスト3」から自分を生かす将来の職業を考える。 | |||
6 「職業調べ」の内容と方法の理解 | 6 身近にいる人で進路学習の取材ができる人を考えさせる。 取材活動<2> を説明する。 |
6 三つの条件から取材先を考える。 取材活動<2> の方法を知る。 |
・無理せず取材できる身近な人を探させる。 | ||
終 末 |
7 学習のまとめ | 7 本時の学習の感想を発表させる。 | 7 自己の特色と職業とのかかわりで感想を述べる。 | ・ 取材活動<2>に意欲をもたせる。 |
自分のよさや特性を生かす職業を、自分の特性と照らし合わせながら考えることができたか。