研究の概要
この研究は、「異年齢集団の機能」を生かし思いや発想を交流する活動をとおして、主体的に学び続ける力を育てる総合的な学習の時間の進め方を明らかにし、中学校における総合的な学習の時間の進め方の改善に役立てようとするものである。
そのため、指導の手だてとして、総合的な学習の時間の学習課程に、共通課題から個々の課題を導き出す段階を位置づけ、その段階で「異年齢集団の機能」を生かし、見方や考え方を広げる交流活動を取り入れた指導試案を作成し、指導実践を通してその妥当性を検討した。
その結果、年齢の異なる生徒同士が互いのさまざまな差異を尊重しあい、思いや発想を交流する活動に取り組む中で、学びの中に必然性を感じながら見方や考え方を広げ、自分の考えに基づいて判断し追究活動を行う姿をみることができた。このことから、本研究の指導の手だてが主体的に学び続ける力を育てるうえで、効果があることが確かめられた。 |