研究の概要
この研究は,学級活動における児童の具体的な姿の指標を示したルーブリックを作成し,活用を図ることにより,児童の資質や能力を育成する評価について明らかにし,学習指導の改善に役立てようとするものである。
そのため,まず,教科におけるルーブリックの作成方法及び手順を明らかにした。次にこれを踏まえて小学校国語科において,教師が改善指導のために用いる「スピーチのルーブリック」を作成し,これを基に児童が学習改善のために用いる「スピーチステップアップカード」を作成した。そして,これらを用いて児童に目標の実現状況と次の学習の方向性を知らせ,振り返りを行わせる手だての試案を作成し,授業実践をとおして,その妥当性について検討した。
実践の結果,手だの試案に基づく授業実践によって,「話すこと」において,児童の思考力,判断力,表現力が育成されたことが確認された。このことから,本研究の指導の手だてが,児童の資質や能力を育成する評価を行う上で,効果があるという見通しをもつことができた。 |