44号コラム(2009.12.15)
『来し方肴に 語り酒』
 永年勤続表彰が先日行われました。今年の表彰者は474人。職場の先輩、後輩、あるいは同僚の表彰を祝う会が県内各地で催されたことと思います。同僚や家族、内助の功に感謝した人も多いことでしょう。
 私の担当にもひとり受彰者がいました。ささやかですが、町の小料理家に仲間と集い、お祝いをさせていただきました。
  秋の宵 来し方肴に 語り酒
 その宴席で、彼が詠んだ一句です。字余りと謙遜しましたが、‘宵’が‘ほろ酔い’に、二十五年の歳月‘来し方’が、五十を迎える‘腰’‘肩’に聞こえておもしろい。
 彼は、今宵の心境と説きました。が、霜月の晦日の宴。初冬の宵です。きっと、彼のことだから、深まりゆく秋の宵、教育表彰を前に、一緒に歩んできた人と、これまでの人生を、夜もすがら語り合ったのではないでしょうか。句にしたためられた同僚の二十五年と、一昨年受彰した自分のこととを盃に映し描きながら、この句を心にとどめさせていただきました。(利)
コラム・バックナンバー
メルマガ・コラムTop
教育センターTop