76号コラム(2013.10.22)
『プレゼンテーション力について』
 先月、アルゼンチンで開催されたIOC総会において、2020年オリンピック・パラ リンピックの開催都市が東京に決定しました。7年後には世界のアスリートが東 京で素晴らしいパフォーマンスを見せてくれることはもちろん、自ら出場するこ とを目標として、一生懸命に練習に励む児童生徒もいることでしょう。今から7 年後が本当に楽しみです。  今回の東京オリンピック・パラリンピック開催を決定づけた一つの要因として、 IOC委員に向けた日本の最終プレゼンテーションが挙げられます。  では、どこが優れていたのでしょうか。  第1にプレゼンターそれぞれが、何を、どの様にアピールしなければいけない かを十分に把握し実行した点です。パラリンピック選手の佐藤真海さんは、片足 を失ったことにも負けず、今ここにいるのは生きる力を与えてくれたスポーツの 力だと訴えました。  第2は話すときの表情(笑顔など)や身振り手振りなどのジェスチャーで、聴 衆を引きつけた点です。招致委員会副理事長の水野正人さんの笑顔と身振り手振 りを交えたプレゼンは、とても印象に残りました。  第3は具体的でかつ印象的なエピソードを交えた点です。滝川クリステルさん は、見返りを求めないホスピタリティの精神について、東京で何かなくしてもほ ぼ確実に戻ってくるということを例に、おもてなしと表現した点が印象的でした。  これまで日本人は、どちらかというと「プレゼン下手」と言われてきましたが、 今回の招致運動では苦手を克服した日本代表の活躍が勝敗を大きく左右しました。  最終プレゼンテーションには、私たち教師も参考となる多くのヒントがあった のではないでしょうか。(拓)
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