○塗り師 山崎さんのお話
Q1: 塗り師になったきっかけは?
A1: 短大の授業で,伝統工芸の授業がありました。その中で漆ぬりの学習があったのですが,デザインからすべて自分でやってみてそれが楽しかったということがきっかけです。仕事にできるか分からなかったが好きなことを仕事にできて良かったと思っています。
Q2: 浄法寺塗りの塗り師さんは何人くらいいるのですか?
A2: 適生舎には,5名です。あとは個人でやっている方数名と岩舘さんというところで3名ほどの塗り師がいます。
Q3: 仕事をしていて気をつけていることやむずかしいことは?
A3: すべての段階で気が抜けません。一つでも気を抜いてしまうとできあがりに影響します。
仕事を始めたころは,手首をうまく回せず,お椀をうまく回せませんでした。また,塗りに使う道具(ヘラなど)は自分で作ります。小刀で削るなどして道具を作ることが難しかったです。
Q4: 仕事をしていて,よかったなと思うことは?
A4: お客様に作った物を使っていただいて,使ってるわよとかすごくいいわねと言っていただくことがうれしいです。
Q5: どのような作品をめざしてつくっていますか?
使い手の方が,どのような物を使いたいか,どのような商品が使いやすいかというように,使い手の方のことを考えて物を作っています。
Q6: 浄法寺塗りを続けていくことについて
伝統をすごく重く受け止めているわけではありませんが,お客様のためを考えてきちんとした物作りをしていこうと心がけています。
Q7: 浄法寺塗りをさかんにしていくための取り組み
ここの適生舎では,浄法寺塗りのことを知っていただくために,漆器を作るだけでなく私たちが直接お店にたってお客様とお話をしたり,実際に手にとっていただいて使っていただいたり漆塗りの体験もしていただいています。