小学校における教育用コンテンツを活用した授業実践4
算数科用コンテンツの活用
期日と対象(研究協力校)
  平成17年9月27日(火) 花巻市立宮野目小学校 4年2組
実践内容 
  教科名 算数科
  単元名 三角形のなかまを調べよう
教育用コンテンツの活用について
  2年次2回目の実践として、算数科用に開発したコンテンツを用いて、次の視点で有用性を検証した。
  これまで教師の演示で見えにくかった部分を拡大画面で表示することで理解が深まる。
  動画コンテンツの提示により、動きのイメ−ジ化が図れ、技能習得の面で有効である。
  児童用コンピュ−タを2台(右手用、左手用)設置し、個別支援の道具として活用する。
本時の流れとコンテンツの位置付け  

段階 学習活動の流れ     指導上の留意点     備考

導入





5分

1 本時のねらいをつかむ。
辺の長さが4cm,5cm,5cmの二等辺三角形のかき方を考えましょう。
・定規とコンパスの準備をさせる。
・事前アンケ−トを書かせる。

展開
















35
2 各自でかき方を考える。

3 考えを発表する。

4 動画を見せながら、イメ−ジの共有化を図り、実際にかいてみる。

5 練習問題をする。
@10cm,6cm,6cm
A4cm,4cm,3cm
・プリントにかき方をまとめさせる。

・2〜3人に発表させる。

・動画を見せ、練習させる。



・個別支援を行い、理解させる。
・動画コンテンツ(右手)

・動画コンテンツ(左手)
終末



5分
6本時のまとめをする。


7事後アンケ−トを書く。
・うまくできたところや苦労したところなどを発表させる。

・本時の感想等を書かせる。
 
児童のプリントから(事前0%→事後100%)
児童Aの作図 児童Bの作図
教育用コンテンツ活用の有効性と改善点
児童のアンケ−トから
有効と思われる点
・スクリ−ンの勉強は初めてだったけれど、動く手本は見やすかったです。
・私が分からないとき、コンピュ−タを見て分かったからです。
・書き方の画面があったから
・見やすくスクリ−ンでお手本がうつっていて見やすいから
・ぼくは左利きなので、パソコンが役に立った。
・とても見やすいから
・ふつうに人がやるのは見にくいけど、スクリ−ンで見たら見やすかったから
・A番の時にわかんなかったときにコンピュ−タを思い出したときにわかった
改善が必要と考えられる点
・とくになし
教師のアンケ−トから
有効と思われる点
・児童の視点からの映像は分かりやすい。
・使い方を工夫すれば、さらに役に立つと思う。たとえば一度ではうまくできない子が、確かめるために自分でコンテンツを見に行けるようにすると、教師の個別支援と同じ役割を担うことができ、基礎基本の定着につながる。また、どの場面に活用するか工夫次第では、有効な教具になるだろうと思われる。
・二等辺三角形を書く流れは理解できたと思います。
改善が必要と考えられる点
・画像が暗く、後ろの児童にはよく見えないのは改善点である。
授業後の児童の感想
・今日はコンピュ−タを使って、二等辺三角形のことが分かってよかったです。今日は勉強になりました。
・スクリ−ンの勉強はとても楽しかったです。またやりたいと思いました。
・今日は大きなスクリ−ンとかコンピュ−タを使った勉強で、とても楽しかったです。またやりたいです。
・今日はコンパスで二等辺三角形が書けることを初めて知りました。
・最初はじょうぎで正確に書けなかったけれど、コンピュ−タを見て正確に書けたのでよかったです。
・コンピュ−タを使うと楽しかったので、またやりたいと思った。
・くどう先生の進め方もうまくて、おもしろかったです。手本が大きくて、目の悪い人も見やすいと思いました。
・今までにない画期的な授業だと思います。
先生方の感想
・子どもたちの感想から、いつもでない授業ということもあり興味を持って授業を受けている姿が見えた。これが日常化したとき、どのように受けとめられるかはコンテンツの内容次第と考えられる。
・本時でも前項に書いたこと以外に、「一斉に」「個別に」「確かめに」「発展に」と場に応じて使い分けられるのではないか。すると、さらに効果的な工夫ができそうである。コンテンツのえんぴつがうすいので、少し濃くしたりすると、さらに見えやすいと思う。
・教室でコンピュ−タを使って学習することが初めてだったので、子どもたちは意欲を持って取り組んだと思います。コンパスで書いた線、底辺がうすくて見えなかったので、濃い線だともっとわかりやすかったと思います。
授業に関するアンケ−ト調査結果(児童用)
授業に関するアンケ−ト調査結果(教師用)