岩手県立総合教育センター
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いわてスタンダードとGアップシート 教科領域教育担当
 岩手県教育委員会と岩手県立総合教育センターが共同して、中学校国語科・数学科・英語科の指導と評価の一体化を図るための参考資料(「いわてスタンダー ド」と「Gアップシート」)を作成し、平成19年3月下旬には13種類の冊子を、平成19年4月上旬にはCD版を各中学校へ配付いたしました。
「いわてスタンダード」とは?
 学習指導要領及び国立教育政策研究所作成の評価規準を基に、本県の生徒の実態を踏まえて、3教科(国語、数学、英語)において身に付けさせたい『中核となる力』を明確に示したものです。

 「いわてスタンダード」に示す『中核となる力』は、生徒に身に付けさせたい力の中でも特に重点的に取り上げたいところを、学習定着度状況調査の結果等を基に明らかにし、具体的な指導レベルで明らかにしたものです。
「いわてスタンダード」の活用例
 授業の計画や評価の際に活用できます。特に、各学校で作成している評価規準の見直しや、具体の評価規準の信ぴょう性を確かめるための資料として活用が考えられます。
「Gアップシート」とは
 「いわてスタンダード」に示した『中核となる力』に対応して作成した評価問題で構成した学習シートのことです。


[Gアップシート・Gベース]
 数学と英語のGアップシートをインターネットで学習できます。
ノートのイラスト
「Gアップシート」の活用例
このような場面での活用が可能です
授業、朝学習、家庭学習、選択教科

シート又はシートの一部を使って、次のような活用が考えられます
・授業中の学習内容のチェックとして
・事後に指導内容の定着確認として
・補充したい部分に焦点をあてた補充指導の資料として
◎活用のポイント
 授業では、目標に準拠した評価(指導と評価の一体化)が行われるように、教材研究を進めておくとともに、授業設計から評価場面までを視野に入れて準備を整えることが必要です。
「Gアップシート」に関する研究(PDF形式)
中学校国語科、数学科、英語科における学力向上を図るための研究
−Gアップシートの作成をとおして−
(PDF/33p/3.3MB)
平成18年度
 この研究は、中学校国語科、数学科、英語科における学力向上を図るために、本県の課題に対応できるように内容を整理した評価規準「いわてスタンダード」とそれに基づいた評価問題で構成した学習シート「Gアップシート」の作成を行ったものである。「いわてスタンダード」は、教師の授業づくりや指導構想を支援するものであり、「Gアップシート」は、生徒の学習を直接支援するものである。このことから、指導と評価の一体化を図るための参考資料として活用できることが明らかになった。

▼2年研究
中学校国語科における基礎的・基本的な内容の確実な定着を図るための指導に関する研究
−Gアップシートの診断的な評価シートとしての活用をとおして−
(PDF/72p/1.7MB)
平成18〜19年度
 この研究は,指導過程でのつまずきが予測される生徒に適切に対処するための方法として,Gアップシートを診断的な評価シートとして活用した指導について検討したものである。その結果,国語科が目指す力について教師と生徒が理解を共有するための「学びの手引き」の作成と活用及び,評価結果を生かした指導として,学習シートの活用と「おたすけカード」の活用の有効性が明らかになった。
中学校数学科における学習内容の定着を図るための指導に関する研究
−Gアップシートの作成をとおして−
(PDF/246p/8.2MB)
平成18〜19年度
 この研究はGアップシートの効果的な活用の仕方について明らかにすることをとおして,中学校数学科における学習指導の改善と学習内容の定着を図ろうとするものである。
 本年度は,学習内容の定着を図るための指導試案(特にGアップシートの活用方法と活用場面)に基づき,2つの授業実践とその分析・考察を行った。その結果,Gアップシートを単元の指導に位置付けることやGアップシートを継続して活用することが,学習内容の定着に結び付くという見通しをもつことができた。

▼1年研究
中学校第2学年国語科における文章の構成や展開をとらえる力を育てるための研究
−説明的文章での「Gアップシート」の活用を通して−
(PDF/42p/1.3MB)
平成18年度
 この研究は、「Gアップシート」の活用をとおして、文章の構成や展開をとらえる力を育てる学習指導の在り方を明らかにし、中学校国語科の学習指導の改善に役立てようとするものである。「中核となる力」が焦点化された「Gアップシート」と、その効果を高めるための「ふり返りカード」を活用することにより、目標をもち、学び、振り返るというサイクルが定着し、文章の構成や展開をとらえる力を育てられることが明らかになった。
中学校国語科において古典を理解する力を育むための研究
−「Gアップシート」の活用をとおして−
(PDF/42p/634KB)
平成18年度
 この研究は、「Gアップシート」の授業における活用をとおして、古典を理解する力を育むための学習指導の在り方を明らかにし、古典指導の改善に役立てようとするものである。「Gアップシート」を活用した学習指導は、古典を理解する力(正確な音読、文章の特徴と表現技法の把握、心情や情景の読み取り、古人のものの見方や考え方・感じ方の理解)を育む上で有効な手段であり、古典指導の改善に役立つことが明らかになった
中学校第1学年数学科における「数学的な表現・処理」の力を高めるための研究
−「数と式」領域での「Gアップシート」の活用をとおして−
(PDF/41p/1.9MB)
平成18年度
 この研究は、中学校第1学年数学科の「数と式」領域において、「Gアップシート」の活用をとおして、「数学的な表現・処理」の力を高めるための学習指導の在り方を明らかにし、学習指導の改善に役立てようとするものである。授業の終末段階での「Gアップシート」の活用による実現状況の把握は、個々に必要な家庭学習の内容の設定につながり、「数学的な表現・処理」の力を高めることに有効であることが明らかになった。
中学校数学科における「関数関係を表現し考察する能力」を高めるための研究
−「一次関数」での「Gアップシート」の活用をとおして−
(PDF/47p/2.1MB)
平成18年度
 この研究は、「Gアップシート」を活用した授業実践をとおして、一次関数の指導の改善に役立てようとするものである。授業の終末部分に「Gアップシート」を活用して授業での実現状況を振り返らせ、さらに単元のまとめの時間に「Gアップシート」のポイントを学習構造チャートに書き込ませて学習内容の関連を考えさせることで、「関数関係を表現し考察する能力」が高まり、一次関数の指導が改善されることが明らかになった。
中学校第2学年英語科における書く力を高めるための研究
−「Gアップシート」の活用をとおして−
(PDF/38p/1.7MB)
平成18年度
 この研究は、授業において「Gアップシート」を活用することをとおして、書く力を高めるための指導を明らかにし、中学校第2学年英語科の「書くこと」領域の学習指導の改善に役立てようとするものである。授業実践の結果、「Gアップシート」を活用し、自分の経験や身のまわりの情報について自己表現活動として書かせる指導は「まとまりのある英文を書く力」を高めることに役立つことが明らかになった。
中学校第1学年英語科における読み取る力を高めるための研究
−「Gアップシート」の活用をとおして−
(PDF/27p/988KB)
平成18年度
 この研究は、「Gアップシート」の活用をとおして、読み取る力を高めるための学習指導の在り方を明らかにし、中学校第1学年英語科の学習指導の改善に役立てようとするものである。Gアップシートを活用することで、学習内容をその場で確認したり練習させたりすることができ、学習内容の定着を図ることができた。また、生徒に質・量ともに適切な練習を行わせることができ、語彙力・文法力の向上や正確に把握する力を高めることにつながることが明らかになった。
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