所報 No.55
岩手県立総合教育センターマーク

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身近な食品を用いた教材紹介
「教育研究岩手第93号」発刊

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 身近な食品を用いた教材紹介
食用色素を用いた理科(化学)の実験
 実験に用いる試料は、【図1】に示すような市販のゼリーです。
 成分表示の着色料の欄を見て、赤102、黄5などと表示されている合成の食用色素(合成着色料)を含むものを選びます。
実験1 ゼリーから色素を取り出そう(抽出)
(1) ビーカーに試料(ゼリー)を1個入れて、細かくつぶします。
(2) 1%アンモニア水を5ml加えて、試料をアルカリ性にします。
(3) さらに、エタノールを10ml加えて、約10分間浸しておきます。
(4) ろ過して、色素を含む溶液を取り出します。
(5) ゼリーの中の色素がエタノールによって抽出されて【図2】のような溶液を取り出すことができます。
※ 1%アンモニア水のつくりかた
  水96.5mlに市販の濃アンモニア水(28%)3.5mlを加える
実験2 取り出した色素で毛糸を染めよう(染色)
(1) 白い毛糸は、あらかじめ中性洗剤でよく洗って乾かしておいたものを、60cmくらいに切って結んでおきます。 
(2) 実験1で取り出した色素溶液のビーカーに食酢を5ml加えて、溶液を酸性にします。
(3) (1)で準備しておいた毛糸を、水でぬらしてから (2)の溶液に入れ、お湯にビーカーごとつけて、約90℃に保って20分間加熱します。
(4) ゼリーから取り出した色素によって【図3】のように毛糸を色鮮やかに染めることができます。
【図1】実験に用いたゼリー
【図1】実験に用いたゼリー
【図2】取り出した色素溶液
【図2】取り出した色素溶液
【図3】色素で染まった毛糸
【図3】色素で染まった毛糸
 さらに、この教材は、ゼリーに含まれている色素を合成したり、色素の種類をクロマトグラフィで確認するなど、発展的に取り扱うことができます。
 来年1月開催の岩手県教育研究発表会でも、理科開発教材のほか、情報教育開発教材、技術・家庭科開発教材、特別支援教育開発教材なども展示します。

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