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このメールマガジンは、岩手県内の幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、特別支援学校などへ教育センターの研修・支援・研究に関する情報を迅速にお届けするために発行しています。 | |||||||||
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[目次] |
■1〔 特 集 〕令和2年度(第64回)岩手県教育研究発表会 ■2〔お知らせ〕「教育研究岩手」第108号の紹介 |
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[本文] |
■1〔 特 集 〕令和2年度(第64回)岩手県教育研究発表会 去る2月9日~10日の2日間、令和2年度(第64回)岩手県教育研究発表会を開催しました。新型コロナ感染症予防のため、各会場の参加人数を制限し、感染症予防対策を行ったうえで2日間でのべ1,900名を超える参加者を得ての開催となりました。 昨年度から教育研究発表会の3年間の全体テーマを「新しい時代を拓く子どもたちの主体的な学びの充実を図るカリキュラム・マネジメント」と設定し、カリキュラム・マネジメントについて理解を深め、本県が学校教育において目指す姿を共有する機会にしたいと考えました。 さらに、全体テーマの2年目となる今年度は、サブテーマを「学校段階等間の接続の視点に立って育む資質・能力」として開催しました。 1日目の全体会は、明星大学 吉冨 芳正 教授に講演会と会場協議の講師を務めていただきました。花巻温泉ホテル千秋閣のグレイトホール瑞雲をメイン会場に、他4つのサテライト会場をオンラインで繋ぎ、配信する形で開催しました。 その概要を紹介します。 ○講演会 演題:新しい時代を拓く子どもたちの主体的な学びの充実を図るカリキュラム・マネジメント ~学校段階等間の視点に立って育む資質・能力~ 講師:明星大学 吉冨 芳正 教授 講演では、文部科学省カリキュラムマネジメントアドバイザーでもある吉冨教授から、幼小中高、特別支援学校の各校種におけるカリキュラム・マネジメントの取組とその重要性について、分かりやすく解説してくださいました。 また、県外の実践を紹介していただきながら、学校段階等間の接続について理解を共有する機会となりました。さらに、現代的な諸課題に対応して求められる資質・能力を育成するために、学校単位だけではなく、中学校区や市町村単位で学校段階等間をつなぐという意識をもって、カリキュラム・マネジメントに取り組む具体の手順について、事例を挙げてご教示いただきました。 ○会場協議 テーマ:カキュラム・マネジメントの現状と課題 講師:明星大学 吉冨 芳正 教授 コーディネーター:総合教育センター 岩井 昭 所長 今年度のカリキュラム・マネジメントの推進について、各校での取組を振り返るために参加者の皆さんに2つの質問を投げかけました。今回は初の試みとして、QRコードによる回答を採用しました。5つの会場からの回答が瞬時に集計され、その結果を受けて、各会場から学校の実践についてご発言いただきました。 1つ目の質問は「コロナ禍で苦労した学校行事を選択肢(ア 修学旅行、イ 運動会・体育祭、ウ 学習発表会・文化祭、エ PTA行事、オ 授業参観)から3つ選んでください」でした。 具体的な取組についてご発言いただき、 ① 県内で実施予定だった修学旅行を生徒・保護者のアンケート等から最終的に実施できないと判断したケース ② 修学旅行の代替として、2月に県内の研修旅行を実施するに至ったケース ③ 文化祭を生徒の意見も聞いた上で中止したが、運動会は中止せずに小中合同で実施したケース などが紹介されました。 2つ目の質問は「特別支援学校も含めた幼小、小中、中高の学校段間で例年取り組んでいる連携・交流を選択肢(ア 新入生に関する情報交換、イ 交流学習・合同学習、ウ 教員の乗り入れ授業、エ 教員の交流、オ 児童生徒の交流・生徒による出前授業)からすべて選んでください。」でした。 各会場からのご発言では、 ① 9年間通した学力向上の取組と、校種間の教員の交流の実践 ② 中学校区で年2回行われている授業参観による小中学校教員の交流の実践 ③ 小中一貫校の準備を進める中での取組 などが紹介されました。 会場の皆さんの積極的な回答への参加と、ご発言をいただくことができました。 最後に、講師の吉冨教授からは、地域に根差し、児童生徒に関わりながら学校段階等間の取組を進めている事例について評価していただきました。今後のカリキュラム・マネジメントを推進していくポイントとして、資質・能力を確実に育成することが目的であることを明確にすること、当該学年だけではなく、学校全体で学校段階間の取組を進めることの重要性をご指摘いただき、今後の方向性を共有する機会となりました。 ★令和2年度(第64回)岩手県教育研究発表会資料のWeb公開 http://www1.iwate-ed.jp/kenkyu/siryou/index_r02.html 3月上旬に、分科会で発表された県内の先生方の発表資料(希望された方のみ)についても、公開いたします。 ★来年度の岩手県教育研究発表会のお知らせ 令和3年度(第65回)岩手県教育研究発表会 ・期 日 令和4年2月9日(水)・10日(木) ・会 場 花巻温泉、岩手県立総合教育センター、岩手県立生涯学習推進センター ・テーマ 新しい時代を拓く子どもたちの主体的な学びの充実を図るカリキュラム・マネジ メント ~主体的・対話的で深い学びの視点からの学習評価~ 来年度も、多くの方々の参加をお待ちしております。 |
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■2〔お知らせ〕「教育研究岩手」第108号の紹介 本年度も各関係機関の皆様の御協力をいただきまして、「教育研究岩手」第108号を刊行できましたことに厚く御礼申し上げます。今回は特集テーマを「新しい時代を拓く子どもたちの主体的な学びの充実を図るカリキュラム・マネジメント~学校段階等間の接続の視点に立って育む資質・能力~」とし、論説は 明星大学 吉冨 芳正 教授から寄稿していただきました。 主な執筆者及びテーマは下記のとおりです。 なお、令和2年12月中に関係機関に送付しておりますので、ご一読いただければ幸いです。 ◎教育随想 「上から目線」と「遠いまなざし」 宗教学者 山折 哲雄 氏 ◎特集 新しい時代を拓く子どもたちの主体的な学びの充実を図るカリキュラム・マネジメント ~学校段階等間の接続の視点に立って育む資質・能力~ ◆論説 新しい時代を拓く子どもたちの主体的な学びの充実を図るカリキュラム・マネジメント -学校段階等間の接続の視点に立って育む資質・能力- 明星大学 吉冨 芳正 教授 ◆解説 □「学力向上」からのアプローチ 資質・能力を基盤とした学力を育む -小中連携による防災教育での視点- 釜石市立釜石東中学校 米 慎司 校長 □「カリキュラム・マネジメント」からのアプローチ 郷土の未来を支える児童の育成 -復興教育に視点をおいたカリキュラム・マネジメント(9年間のまなびを通して)- 八幡平市立平舘小学校 高橋 俊明 校長 □「特別支援教育」からのアプローチ 確かな学びの堆積を図る教育の充実 -身に付いた力が生活の場で生かされ、地域での生活に広がることを目指して- 岩手県立一関清明支援学校 菅原 桂吾 校長 ◆提言 授業参加 -法教育といじめに関する出張授業- 岩手銀河法律事務所 須山 通治 弁護士 ◆実践事例 自由研究で「学び方」を学ぶ生徒とともに進める探究活動のあり方 -これまでの実践と継続した改革・改善の視点- 岩手県立花巻北高等学校 及川 智春 教諭 ◎発表会記録 令和元年度第63回岩手県教育研究発表会 ◆全体会ダイジェスト 講演会「新しい時代を拓くこれからのカリキュラム・マネジメント ~教科等横断的な視点に立って育む資質・能力~」 横浜国立大学 髙木 展郎 名誉教授 ◎研究・実践交流 ◆研究報告 新設教科「地域創造学」を中核とした教育課程等の開発による社会的実践力の育成 -小・中・高等学校の滑らかな接続を活かして- 住田町教育委員会 千葉 邦彦 指導主事 ◆研究報告 外国語で主体的に表現しようとする児童の育成 -児童が表現したいことに寄り添う指導を通して- 山田町立豊間根小学校 神田 麻未 教諭 ◆指導実践 社会の一隅を明るく照らす人に -吹奏楽(音楽)活動をとおして- 北上市立上野中学校 柿沢 香織 教諭 ◆実践交流 育ちと学びをつなぐ保育の実践 -ティームで取り組んだ園内研究の改善- 花巻市立花巻幼稚園 今野 充雅 園長 ◆教材開発 肢体不自由教育における主体的・継続的な学びを支える支援の在り方を求めて -本のめくり、視覚活用のための姿勢保持等身体コントロール困難な肢体不自由児のための 主体的な学びを支える音声教材の活用をとおして- 岩手県立盛岡となん支援学校 石川 茜 教諭 ◎岩手県立総合教育センターからの発信 ◆研究紹介 コミュニケーションを図る基礎となる資質・能力の育成を目指す小学校外国語科指導の在り 方に関する研究 -「CAN-DOリスト」形式の学習到達目標の例とWE-CANシートの活用を通して- 中野 誉史 研修指導主事 高等学校理科における探究の過程を主体的に進める授業の在り方に関する研究 -科学的に課題を解決する「探究マップ」の開発とその活用を通して- 川又 謙也 研修指導主事 ◆教師のためのワンポイントアドバイス <学級経営Q&A> 学級経営の充実に向けて -意図的・計画的にコミュニケーションや連携を図る視点- 佐藤 真 研修指導主事 <教科指導Q&A> 小学校理科とICTについて -問題解決の過程における活用- 黄川田 泰幸 研修指導主事 <教科指導Q&A> 新学習指導要領の趣旨を踏まえた中学校社会科の授業づくりのポイント 菊池 勉 主任研修指導主事 <領域等指導Q&A> キャリア教育の充実に向けた「キャリア・パスポート」の活用について 宮沢 一裕 研修指導主事 <教育相談Q&A> 子供たちを児童虐待から守るために -学校における児童虐待防止と対応の在り方について- 千田 雅子 研修指導主事 <特別支援Q&A> WAVES(ウェーヴス)の検査結果を活用した支援 -「見る力」を育てるビジョン・アセスメント- 岩井澤 通代 主任研修指導主事 ◎カメラレポート 岩泉町立小本小学校・岩泉町立小本中学校 |
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