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このメールマガジンは、岩手県内の幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、特別支援学校などへ教育センターの研修・支援・研究に関する情報を迅速にお届けするために発行しています。 | |||||||||
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[目次] |
■1〔研究推進〕令和3年度の研究テーマ及び概要について ■2〔 コラム 〕社会貢献 |
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[本文] |
■1〔研究推進〕令和3年度の研究テーマ及び概要について 【所員の研究】 <研究テーマ>(総論及び教科等における実践) [総論] ◎ICTを活用した学習活動の充実に関する研究(1年次)-教員のICT活用指導力の充実に資する実践事例集の作成を通して-【2年研究】(総論担当:情報・産業教育) ICTを活用した学習指導を構想する際に参考となる実践事例集を作成し、各学校における教育活動や研修に役立てることにより教員のICT活用指導力の充実を図り、資質・能力を育成する主体的・対話的で深い学びを実現する授業改善に資することが目的です。 これまで公表されている豊富な実践を学習場面ごとに抽出・分類し、研究協力校において、実践・実証した事例による実践事例集を作成します。作成に当たっては、教員のICT活用指導力の充実と児童生徒一人一人がICTを学習の手段として活用しながら、学習活動の充実につながるものを目指します。 [総論に基づいた教科等における実践] ○小学校 第5学年 音楽科 A表現「音楽づくり」 「全体のまとまりを意識し、思いや意図をもってつくる活動の充実に関する実践」(担当:教科領域教育) 音楽づくりの活動過程において、児童が、音楽を形づくっている要素(旋律、音階、反復、変化)を聴き取り、それらの働きが生み出すよさや面白さ、美しさを感じ取る、音楽的な見方・考え方を働かせ、他者と協働しながら、音楽表現を生み出す学習の充実を図ることを目指します。 ○中学校 第2学年 国語科 C読むこと 「複数の文章を比較しながら読むことを通して論理的に考える学習の充実に関する実践」(担当:教科領域教育) 言葉を手掛かりにしながら、筆者が述べている文章が「最後の晩餐」の図版とどう対応するのか、図版と本文とを結び付けて読むことができることを目指します。また、「最後の晩餐」と「『最後の晩餐』の新しさ」という二つの文章を比較しながら読むことを通して、一つの文章だけでは気付かなかった文章の構成や表現の特徴について発見できたり、筆者の意図や文章が書かれた目的についても考えられたりすることを目指します。 ○小学校 第5学年及び第6学年 理科 B生命・地球 「問題解決の過程において児童及び教師が情報を適切に活用し理科の学習の充実を図ることに関する実践」(担当:理科教育) 「流れる水のはたらき」 本単元で扱う実験は、実験をする度にその様子が毎度異なります。そこで、実験を行う際に、タブレット端末を使って土地の様子の変化を動画で撮影します。考察の際に、実験の様子を撮りためていた動画も活用しながら、児童が時間的・空間的な見方を働かせて、変化の過程を捉えることができることを目指します。 「植物のからだのはたらき」 予想や考察の際に、イメージ図を使って互いの考えを交流することで、児童が実験の着眼点を明確にしたり、植物の体の水の通り道や蒸散について理解したりすることができることを目指します。また、その際に、タブレット端末を使い、互いの考えを可視化し、他者と思考の共有化を図ります。 ○高等学校 理科 物理基礎 波の性質 「探究の過程において仮説を立て、検証する学習の充実を図ることに関する実践」(担当:理科教育) 課題の設定や検証計画の立案、観察、実験の結果の処理、考察などの場面では、あらかじめ個人で考え、その後、意見交換したり、科学的な根拠に基づいて議論したりして、自分の考えをより妥当なものにすることと、理科の見方・考え方を働かせながら探究の過程を通して学び、様々な知識がつながり、より科学的な概念を形成することに向かうことを目指します。 ○高等学校 理科 生物基礎 (2)ヒトの体の調節 「探究の過程において資料を適切に活用し理科の学習の充実を図ることに関する実践」(担当:理科教育) 免疫について、資料を基に、対象や事象を共通性・多様性の視点で深く捉えたり、比較したり関連付けたりする考え方を働かせて、資料を分析解釈して考察する学習の充実を図ることを目指します。 資料活用、意見交換等の学習活動では、理科の見方・考え方を働かせて、検討・改善、表現する活動を充実させることを目指します。 ○中学校 第1学年 技術・家庭科[家庭分野] B衣食住の生活 「住生活の課題を解決する学習の充実に関する実践」(担当:情報・産業教育) 家族の安全を考えた住空間の整え方について問題を見いだして課題を設定し、生活の営みに係る見方・考え方を働かせながら、解決策を構想します。課題解決の場面において、効果的にICTを活用し、思考の過程や結果を可視化したり、考えを共有したりしながら実践を評価・改善し、考察したことを論理的に表現するなどして課題を解決する力を身につけることを目指します。 ○高等学校 商業科 情報処理 (3)情報の集計と分析 「ビジネスに関する表とグラフを検討することで、課題を発見、解決する学習の充実に関する実践」(総論担当:情報・産業教育) 企業のデータから今後の販売戦略を提案する課題について、ビジネスにおける表計算ソフトウェアの知識、技術などを活用し、科学的な根拠(情報の管理と発信が社会に及ぼす影響を踏まえ、情報セキュリティの確保などに関する技術、情報の扱いに関する成功事例や改善を要する事例など)に基づいて多面的・多角的に考察や討論を行い、実際のビジネスについて客観的に理解できることを目指します。 <研究テーマ> ◎特別支援学校における図画工作科・美術科の授業づくりに関する研究-文化芸術活動の充実に向けて-(担当:教育支援相談) 本研究は、美術の側面からの文化芸術活動の充実に向けた取組の一つとして、特別支援学校における、教科の目指す資質・能力の育成を図るための図画工作科・美術科の授業づくりに取り組むものです。 知的がいのある児童生徒の図画工作科・美術科において、表現及び鑑賞の活動を通して、教科の見方・考え方を働かせ、教科の目指す資質・能力を育成するための授業づくり及び地域資源等を活かした授業づくりの指導事例を示すことを目指します。 ------------------------------------------------------------ 【長期研修生の研究】 <研究テーマ> ◎高等学校公民科「公共」における思考力、判断力、表現力等を育む授業の在り方に関する研究-大項目Bの単元構想の工夫と学習活動の充実を通して-(担当:教科領域教育) 本研究は、高等学校公民科の新科目「公共」において、単元及び授業の在り方を構想し、その実践をとおして公民科授業の充実に資するとともに、生徒に思考力、判断力、表現力等を育むことが目的です。 「公共」の大項目B「自立した主体としてよりよい社会の形成に参画する私たち」において、生徒の思考力、判断力、表現力等を育むために、問いの立て方を工夫し、学習活動を充実させる単元構想例と、論拠を持って自分の考えを表現できるように生徒の思考を支援する授業展開例を示すことを目指します。 <研究テーマ> ◎特別支援学校における障がい種に応じた専門性の向上と指導の充実に関する研究-自立活動指導資料(聴覚障がい)の作成を通して-(担当:教育支援相談) 視覚支援学校において、聴覚障がいのある子供の自立と社会参加のために必要な資質・能力を育成するために、聴覚障がい教育の専門的な視点をおさえた授業実践を通して、教員の専門性の向上と指導の充実に資することが目的です。 聴覚障がい教育における教員の専門性の要素を明らかにし、専門的な視点や内容等を示した自立活動指導資料を作成するとともに、その資料を活用した授業実践を通して、教員の専門性の向上と充実を目指します。 |
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■2〔 コラム 〕社会貢献 先日、我が家の小学5年生の娘が髪を切りました。切った長さは46cm。小学2年生から約3年伸ばし続け、学校のプール学習が始まるのに合わせてヘアドネーションをしました。 “ヘアドネーションとは、小児がんや先天性の脱毛症、不慮の事故などで頭髪を失った子どものために、寄付された髪の毛でウイッグを作り無償で提供する活動”(https://ja.wikipedia.org/wiki/ヘアドネーション(2021年6月17日))のことです。寄付する髪の毛の長さは原則31cm以上と決められており、ロングウイッグを作る場合には50cm以上の長さが必要とされています。 ヘアドネーションをするきっかけは、子どもに何か目標を持ってできることを見つけて欲しいと思っていたとき、テレビで小学生の男の子がヘアドネーションをしたというニュースを見たことでした。その時は、「髪を伸ばすことであれば子どもも無理せずできるのではないだろうか。」という思いで始めたことでしたが、実際に髪の毛を寄付するにあたり、送付方法やウイッグに仕上がるまでの流れを調べていくうちに、ヘアドネーションは新しいかたちの社会貢献といわれていることを知りました。また、これまで社会貢献というと、募金や地域の美化活動、災害時の被災地での活動などボランティア活動に参加するというイメージでしたが、医師や警察官や消防士のように、健康や安全を守る活動を、仕事を通して行っていることや、直接的ではなくても、教員や社会福祉士や臨床心理士など、生活や人権を守るための仕事も社会貢献につながっており、私たちの生活は様々な社会貢献の上に成り立っていることに気づく機会になりました。 寄付によって集められた髪の毛は、長さごとに選別された後、いくつかの処理を経てウイッグになるそうです。娘の髪の毛がどんな子どものどのようなウイッグになるか知ることはできませんが、髪に悩みを持つ子どもたちの力や笑顔につながったら嬉しいです。 |
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