2022.03.04|岩手県立総合教育センターメールマガジン
教育センターニュース
150

◆すべては光る◆
岩手県立総合教育センター
http://www1.iwate-ed.jp/
メールマガジン
 このメールマガジンは、岩手県内の幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、特別支援学校などへ教育センターの研修・支援・研究に関する情報を迅速にお届けするために発行しています。
お問い合わせ:ml-maga@center.iwate-ed.jp

[目次]
■1〔 特 集 〕令和3年度(第65回)岩手県教育研究発表会

■2〔お知らせ〕センター一般公開の報告

■3〔コ ラ ム〕木の芽時

[本文]
■1〔 特 集 〕令和3年度(第65回)岩手県教育研究発表会

 令和4年2月9日~10日に、令和3年度(第65回)岩手県教育研究発表会「ライブ型」を開催しました。新型コロナ感染症予防のため、ライブ配信した映像を各学校等で視聴する形式での実施としました。
 本年が3年目で最終年となる、「新しい時代を拓く子どもたちの主体的な学びの充実を図るカリキュラム・マネジメント」という全体テーマで開催しました。サブテーマを「主体的・対話的で深い学びの視点からの学習評価」として、学校教育において本県が目指す姿を共有する機会にしたいと考えました。
 また、2月14日~28日に、各分科会発表、企画展を「オンデマンド型」として、動画等での発表の機会としました。

1 ライブ型
 ライブ型は3つの会場から行いました。
(1)全体会
 2月9日には、総合教育センターからの配信で、全体会を開催しました。
 早稲田大学教職大学院の田中博之教授に講演会の講師を務めていただきました。
 その概要を紹介します。
 演題:新しい時代を拓く子どもたちの主体的な学びの充実を図るカリキュラム・マネジメント
    -主体的・対話的で深い学びの視点からの学習評価-
 講師:早稲田大学教職大学院 田中博之教授

 講演では、田中教授から、各校種の具体例を挙げながら学習評価について御講演をいただきました。「学びと評価の一体化」をキーワードにしてルーブリックを用いた評価の大切さを解説してくださいました。児童・生徒自身がルーブリックで示された一覧を基に、自己評価・相互評価をする姿を、授業場面の映像や写真から具体を示していただきました。また、身についた資質・能力を自覚し、学びを主体的に進めていく具体的な内容について、評価の根拠となる資料提示しながら、ご教示いただきました。

(2)学びの改革プロジェクト研究発表
 2月10日には、岩手大学からの配信で、学びの改革プロジェクト研究発表を開催しました。令和2年度から行っている「いわて学びの改革研究事業」の2年目の研究になります。研究協力校7校(小学校2校、中学校2校、高等学校3校)の発表と協議を通して、学習のツールとしてのICT機器の効果的な活用の共通理解を深め、県内各学校における「ICTを活用した主体的・対話的で深い学びの実現」に向けた実践等に生かすための発表がありました。
 岩手大学の宮川洋一教授から総論説明を、岩手県立大学の市川尚准教授から講評をいただきました。

(3)いきる・かかわる・そなえる
 2月10日には、生涯学習推進センターからの配信で、「いきる・かかわる・そなえる」分科会を開催しました。
 「いわての復興教育」の開始から10年を迎え、今年度は「教訓を活かすために」をテーマに、県内4校の実践事例紹介と6名の講師によるパネルディスカッションにより、成果と課題を共有し、家庭、地域、関係機関・団体等の連携の重要性を再確認しました。

2 オンデマンド型
 2月14日から28日までの期間、オンデマンド型として、「学びばこ」に特設サイトを設け、4つの特設分科会、14の分科会、3つの企画展に加え、ライブ型で開催した全体会と学びの改革プロジェクト研究発表の動画等について公開しました。
 分科会は、1つの発表につき、「発表動画」(20分程度)「発表資料」(研究の概要のPDF)があり、この発表に対しての「助言動画」(5~10分程度)を掲載しました。
 企画展については、学校紹介写真展(1校)、学生科学賞入賞作品展(3校5つの作品)、学校公開資料展(27校)を掲載しました。
 繰り返し視聴することができたり、自分の空いている時間に視聴することができたりするオンデマンド型による発表会としました。


★令和3年度(第65回)岩手県教育研究発表会資料のWeb公開
 http://www1.iwate-ed.jp/kenkyu/siryou/index_r03.html
 2月下旬に、分科会で発表された県内の先生方の発表資料(希望された方のみ)を、公開いたします。


★来年度の岩手県教育研究発表会のお知らせ
 令和4年度(第66回)岩手県教育研究発表会
 ・期日 令和5年2月9日(木)・10日(金)
 ・会場 岩手県立総合教育センター等(予定)
 ・テーマ 未定

 来年度も、多くの方々の参加をお待ちしております。


■2〔お知らせ〕センター一般公開の報告

 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、今年度は、冬休みの自由研究に役立つ以下の動画と資料を作成し、令和3年11月1日(月)~令和4年1月14日(金)の期間にWebで公開しました。

[動画]
・自由研究のトリセツ
・Let’s sing with handmade instruments !(手作り楽器を使って歌おう!)
・47都道府県 日本の旅すごろく
・きょうりゅうのたまごのつくりかた
・不思議な凍り方
・念力ふりこ
・理科の自由研究の進め方(5・6年生向け)
・タマネギ染色の仕方
・空飛ぶカップ麺容器の作り方
・生活を豊かにするための布を用いた製作
 ~感謝の気持ちをこめてエコバッグをつくろう~
・毛糸村の楽しいどうぶつたち
・マイクロビット+人感センサーを使って防犯警報器を作ろう
・プログラミングの考え方で、お料理にチャレンジ!
・切って貼って
・バランスボール

[資料]
・コンピュータを使わないでプログラミングをしてみよう!【ゆでタマゴ】
・コンピュータを使わないでプログラミングをしてみよう!【ご飯】
・コンピュータを使わないでプログラミングをしてみよう!【みそしる】
・コンピュータを使わないでプログラミングをしてみよう!【三色野菜いため】
・コンピュータを使わないでプログラミングをしてみよう!【ジャーマンポテト】

 公開期間に、多くの方々に視聴していただきました。
 来年度は、新型コロナウイルス感染症が落ち着き、従来通りの一般公開が開催できることを楽しみにしています。


■3〔コ ラ ム〕木の芽時

 暦の上では立春を過ぎ、少しずつ日差しも春めいてくる季節となってきました。ちょうど今頃のことを「木の芽時(きのめどき・このめどき)」と呼びます。辞書によると、「木々の芽が一斉に萌え出る早春のころ。長い冬からの解放感で、精一杯活動したいと心身ともに張り切る時分。(陽気が不順なので、身体に不調をきたしやすい時分でもある)」(三省堂新明解国語辞典)とあります。まさに長い冬眠から明け、春に向けて心機一転頑張ろうと気持ちが前向きになる季節です。
 しかし、まだまだ寒暖差が激しいため、気持ちは前を向こうと思っても、身体がなかなかついていけない、そのために心身のバランスを崩しやすくなる。昔の人はそういうことを感覚的によく分かっていて、いつもより養生して過ごしたそうです。「ストレス」というと、心理的・社会的な刺激(心理・社会的ストレッサー)を真っ先に思い浮かべます。もちろん、春は異動や引っ越しなどで大きく環境が変化する時期ですので、大きく負荷がかかります。が、ストレスを引き起こす要因はそれだけでなく、暑い・寒いといった物理的な刺激(物理的ストレッサー)も大きく影響します。まさに、木の芽時は様々なストレッサーにさらされやすい時期だということができるでしょう。このようなストレッサーに長くさらされると、「ストレス反応」として、たとえば「眠れない」「イライラする」「だるい」「やる気が出ない」「頭が痛い」などの心理面・身体面・行動面の様々な不調が表れます。ぜひこういう様子に気づいたら、「木の芽時だな」と思い、普段の生活を振り返り、休んだり、睡眠や食事に気をつけたりして、ぜひ自分を労りましょう。
 学習指導要領が改訂され、高等学校でも2022年度から年次進行で実施されますが、保健体育の科目「保健」では40年ぶりに「精神疾患」に関わる項目が盛り込まれました。精神疾患は若い世代で発症しやすいと言われています(約75パーセントは20代前半までに発症するとも言われています)。ストレス反応と精神疾患との関係も深いことから、大人だけでなく若い人たちにとってもより切実な問題であり、ストレスとどうやってうまくつきあうか(ストレスコーピング)について正しく学ぶことは、「生きていく上で大切なこと」だと言えます。
 ぜひこの時期に一度立ち止まって、自分なりのストレスとのつきあい方を再確認してみてはいかがでしょうか。


□教育センターニュースの配信登録及びバックナンバーはこちらです。
 http://www1.iwate-ed.jp/news/ml-maga/index.html
□メルマガへのご意見・ご要望の宛先はこちらです。
 ml-maga@center.iwate-ed.jp


教育センターニュース メールマガジン
発行元 岩手県立総合教育センター