|
|||||||||
岩手県内の幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校へ、教育センターの研修・支援・研究に関する情報を迅速にお届けします。 | |||||||||
|
[目次] |
■1 〔コラム〕 『師の言葉』 ■2 〔教材紹介〕★Gチャレンジ2010 7月1日公開★ ■3 〔研究紹介〕生徒指導の三機能から授業を見直してみよう |
|
[本文] |
■1 『師の言葉』 蛙の鳴き声があちこちから聞こえてくるようになりました。この季節には決まって、亡き中学校の恩師、M先生と過ごした日々のことを思い出します。 先生は、国語の単元が終わると、そのたびに自分が考えたことを作文に書かせました。1年間も書きためた作文集は、かなりの厚さになったものです。そうした生徒の作文の中から、先生はいろんなコンクールに積極的に応募させていました。 2年生の時、幸運にも私の作文が某コンクールに入選したことがあります。小学3年生から続けていた家の手伝いの風呂焚きの体験を綴ったものです。もとの体験談を私が以前作文に書いていたことを覚えていた先生は、応募を勧めてくれたのです。 その作文指導を受けていた時のことです。自分ではこれで完成と思っていたところ、読み終えた先生から、最後にもう一文を書き足してみては、とアドバイスされました。 私はこの作文を書いたあなたがどんな所で生活をしている生徒かを知っているが、この作文を読んでくれる人には分からない。なるほど、この作文を読めば小学生から薪を割り風呂をわかし、家族の役に立ってきたこと、その継続があなた自身に心の強さをもたらしてくれたことは伝わってくる。けれど、あなたが日々どんな景色を見、どんな環境に生きているのかは分からない。都会とは異なる、この岩手の小さな農村でこのように考え生きている中学生がいることも伝えられたらいいね、と。 それをたった一文で表現できるのか、思案に暮れながらその日も風呂焚きをしていました。ふと、それまで気にも留めずにいた蛙の鳴き声が、盛んに耳朶に響いていることに今更ながら気付いたのです。暮れなずむ家の周りの田んぼで一斉に鳴く蛙の声、声、声。ああ、まさにこれこそ自分が今生きている場所の声なんだと実感したのです。 私は作文の最後にこう書き加えました。 「今日も薪をくべながら、夕焼けの空にのぼっていく煙を見上げていると、家の周りの田んぼから、蛙たちの鳴き声がいっそう高く聞こえてきました。」 さて、その作文の指導中でした。突然、M先生が、諭すようにつぶやかれました。 「いがすか、けぇごさん、あんだぁ将来国語の先生にならいん。そして地元のわらしたづさおしぇらいね」 はたして予察どおり国語教師となれた身に、こうした師の言葉は、今でもしみじみよみがえってきます。 蛙鳴く山も青田もみな暮れて (吾) |
|
■2 ★Gチャレンジ2010 7月1日公開★ 「Gチャレンジ2010」は岩手県内の中学3年生英語・数学の学力向上のためのコンピュータ教材です。自動採点機能により瞬時に得点と度数分布を表示しますので生徒に自分の力を確認させることができます。 ☆Gチャレンジ2010の内容 ☆Gチャレンジ2010の実施方法 ☆Gチャレンジ2010のメリット 各学校でどうぞご活用ください。 ★いわてっこ Gアップシート・Gベース学習サイト http://www1.iwate-school.jp/common// |
|
■3 生徒指導の三機能から授業を見直してみよう 一学期のまとめの時期になってきましたが、教科指導は順調に進んでいるでしょうか。この研究では、生徒指導の三機能を生かした授業づくりによって生徒が輝く授業を目指すものです。「生徒に自己決定の場を用意する」「生徒に自己存在感を与える」「共感的な人間関係を育成する」、これらの三機能から日常の授業を見直してみませんか。 ★生徒指導の機能を生かした授業づくりの手引き http://www1.iwate-ed.jp/tantou/kyouka/seika/april/index.html |
|
□教育センターニュースの配信登録及びバックナンバーはこちらです。 |
|
教育センターニュース 第49号/発行元 岩手県立総合教育センター |