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岩手県内の幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校へ、教育センターの研修・支援・研究に関する情報を迅速にお届けします。 | |||||||||
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■1 〔所長挨拶〕 『いわての復興教育とひとづくり』 |
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■1 『いわての復興教育とひとづくり』 岩手県立総合教育センター 所長 藤原 忠雄 あの日から1年を経て、岩手の地にもしだいに復興の槌音が響き始めています。岩手の人々は、未曾有の震災にもかかわらず、持ち前の東北人の粘りと改めて確認し合った地域の「絆」の力で、復興に向けた力強い歩みを進めております。平成24年2月には、岩手県教育委員会から「いわての復興教育」プログラムも示され、将来の岩手を担う人材を育成するための教育活動がスタートしております。 当センターにおきましても、昨年度2月の第55回岩手県教育研究発表会において、「真の学力向上をめざして〜震災からの復興と共に〜」のテーマのもと、1,900名を超える参加者をお迎えして、シンポジウムや分科会を行いました。そしてその場で、児童生徒に、震災津波の体験そのものを教材として「生きる力」を身に付けさせることが、「いわての復興教育」の一つの視点であること、「真の学力向上」を目指すためには、組織や校内研究推進のためのマネジメントが必要であることが確認されました。 |
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さて、当センターでは、本年度も「現場に役立つセンター」づくりを一層推進し、所員、長期研修生が一体となって、本県の教育課題や地域社会等のニーズに的確・迅速に応え、学校や児童生徒の支援にあたって参ります。 教員研修は、現在「授業力向上研修」(教員免許状更新講習を兼ねる)を核とした、教員のキャリア・ライフステージに応じた研修を実施しておりますが、基本研修の見直しを含め、改めて研修体系の在り方を検討し、教科・領域指導や学級経営等の実践指導力の向上を図って参ります。その先駆けとして、採用3年目までの若手教員の授業力や実践的指導力の向上のため、「フォローアップ研修」により、初任者研修後の研修者一人一人の状況に応じた、継続的かつ丁寧な支援に努めます。また、遠隔地や被災地におけるセンター研修の充実を図るため、教科指導・心のサポート・情報教育を支援する「移動センター研修 講座」(出前研修)を充実して参ります。 教育支援相談では、昨年度同様、被災地区の児童生徒、教職員の心のケアに努めるとともに、研修のニーズに対応した要請研修、訪問相談を積極的に実施して参ります。併せて、長期研修を活用して「教育相談コーディネーター」を養成し、学校現場における教育相談体制の拡充に努めて参ります。 これら2つの活動を支える研究については、学校や関係教育機関との双方向による推進を行い、研究成果の活用や還元を促して参ります。その一環として、本年度も「Gアップシート」の改訂作業を継続するとともに、研究協力校のご協力を得ながら、授業等での具体的活用について方策を講じて参ります。また、「Gチャレンジ2012」を運用し、中学3年生の数学・英語の学力向上と家庭学習への支援を行います。 |
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「いわての復興教育」は、その緒に就いたばかりであります。10年後、20年後の岩手の復興・発展を担う子どもたちを育成する「ひとづくり」の具現化こそが、今後の岩手の教育に課せられた使命であります。当センターはその一翼を担うべく、今後とも教育の専門機関として機能の充実と専門性の向上に努めて参ります。 |
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教育センターニュース 第64号/発行元 岩手県立総合教育センター |