■2〔研究紹介〕平成26年度の調査・研究のテーマ及び概要について
今年度行っている7本の研究について内容を紹介します。
○数学科の身に付けさせたい力を育てる指導法について
―「わかる授業」の具体化を通して―
全国学力・学習状況調査などの結果分析から、本県の中学校数学科では「基礎計算力」の向上と「数学的な見方や考え方」の育成を課題として掲げています。本研究は、県教委が措定した「わかる授業」の具体的な指導イメージを明確にし、生徒に身に付けさせたい力を育てる指導法を明らかにすることで、授業改善につなげようとするものです。
○主体的に学習する子どもを育てる複式学級の授業改善に関する研究
―間接指導を充実させる映像資料集作成を目指して―
複式学級において主体的に学習する子どもを育てるため、間接指導の充実が求められています。本研究は、教員の間接指導を充実させる手立てを理解するための映像資料を作成し、活用することを通して、複式学級の授業改善に役立てようとするものです。
○高等学校理科「科学と人間生活」・「地学基礎」におけるサポート資料の作成
高等学校の理科は3領域以上の履修となり、教員には複数の領域について、広い知識と、観察や実験を行う高い指導力をもつことが要求されています。過年度の研究において、「生物基礎」についてサポート資料を作成しました。今年度は「科学と人間生活」、「地学基礎」についてサポート資料を作成します。
○高等学校における道徳的実践意欲を高める情報モラル指導の在り方に関する研究
スマートフォン等の情報端末の普及に伴いネットトラブルが急増しています。人間としての在り方生き方に関する教育の中から情報モラルに関する要素を抽出し、インターネットにおける情報の発信と受信の際に必要な道徳的判断力や道徳的心情の在り方について、生徒が考えを深め道徳的実践意欲を高めることを目指して研究を進めていきます。
○技術・家庭科家庭分野における生活技能を高める学習指導に関する研究
―自主実習題材での学習指導計画とコンテンツの作成を通して―
本研究は、中学生としての生活を自立的に営めるよう、生活とのつながりや地域の生活文化とのかかわりに配慮した自主実習題材での学習指導計画とコンテンツを作成し、それらを活用した授業実践を通して、中学校技術・家庭科家庭分野における生活技能を高める学習指導の充実に役立てる研究です。
○特別支援学校(知的障がい)における進路指導の充実に関する研究
―進路・就労支援ハンドブックの活用を通して―
本研究は、進路指導を計画的・組織的に推進するための具体的な内容、方法、留意点等を明らかにし、それらに加え、関係機関との連携が十分に行える方法等も示されている手引きを作成し、活用することにより、特別支援学校の進路指導の充実に資するものです。
○「自己研修の進め方」事例の収集及び手引きの作成
初任者研修の「自己研修の進め方」講座で学んだことを基に、初任者がより主体的に自己研修に取り組むことができるように、実践事例を収集し手引きを作成します。
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