|
|||||||||
岩手県内の幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校へ、教育センターの研修・支援・研究に関する情報を迅速にお届けします。 | |||||||||
|
[目次] |
■ 〔所長挨拶〕 『本格復興邁進年と教育の役割』 |
|
[本文] |
■ 〔所長挨拶〕 『本格復興邁進年と教育の役割』 |
岩手県立総合教育センター 所長 橋 勝 |
「本格復興邁進(まいしん)年」と位置づけられた平成27年度がスタートし
ました。東日本大震災津波の発災から4年が過ぎ、待望の県立高田高校の新校
舎が今年の春に完成し、生徒たちは4月から新たな学び舎での一歩を踏み出し
ました。被災地では、未だ様々な困難を抱えている子どもたちも多くいますが、
一方で、復興に向けた歩みは一歩一歩進んでおります。また、震災からの復興
に加え、グローバル社会の進展、人口減少など、本県が直面している様々な課
題に対応していくためには、将来の本県を担う人材の育成に取り組むことが特
に重要であり、教育に期待される役割は益々大きくなってきております。 さて、当センターは、「いわて県民計画」のもと、「いわての復興教育」の 推進と「学力向上」を実現するため、「現場に役立つセンター」づくりを一層 進め、所員、長期研修生が一丸となって、本県の教育課題や地域社会等のニー ズに的確・迅速に応え、学校や幼児、児童、生徒等の支援にあたって参ります。 教員研修では、本県における教育課題の解決のため、「授業力向上研修」( 「教員免許状更新講習」を兼ねる)を核として、教員のキャリア・ライフステ ージに沿った研修を実施し、教科・領域指導や学級経営等の実践的指導力の向 上を図って参ります。平成26年度より、採用3年目までの若手教員の授業力や 実践的指導力の向上のためのプログラムとして「初任者研修」、「2年目研修」、 「3年目研修」を位置付け、関係機関が連携しながら、採用後の教員を3年間 かけて育成することとしております。平成27年度は、「2年目研修」の初年度 として、全校種合同で実施する「宿泊研修」や高等学校2年目「フォローアッ プ研修」などを実施します。また、被災地及び遠隔地における教職員の研修支 援及び研修機会にも配慮し、教科指導・情報教育を支援する「移動センター研 修」を充実させていきます。さらに、先生方の課題解決のための個別の「随時 研修」や「どようび研修」にも対応し、現場の先生方のニーズに沿った研修機 会を提供して参ります。 教育支援相談では、各学校などからの相談に丁寧に対応し、幼児、児童、生 徒の発達や学校生活に関する教育的ニーズの的確な見立て、具体的な指導、支 援の充実を通して、学校や幼児、児童、生徒、保護者を総合的にサポートしま す。併せて、全県的な教育支援体制づくりを推進する中で、長期研修講座(養 成研修コース)及び通級による指導担当教員養成講座の充実を図って参ります。 調査・研究では、県の喫緊の課題である児童生徒の学力向上、豊かな心を育 む教育、特別支援教育の充実などに関わる研究に取り組んでいきます。中学校 社会科及び高等学校地理歴史・公民科における学びの質や深まりを重視し、そ の指導を充実させていく方法として「アクティブラーニング型授業」の進め方 に関する研究や、タブレットPCを活用した学習指導に関する研究など11本の 研究を行い、本県における教育の諸課題の有効な解決策を明らかにし、教員の 研修や学校への支援に活かして参ります。 「本格復興邁進年」における教育の役割は非常に重要であります。10年後、 20年後の岩手の復興・発展を担う人材である目の前の子どもたちを教え育てて いくことが、今の岩手の教育に課せられた使命であります。当センターはその 一翼を担うべく、今後とも教育の専門機関として、機能の充実と専門性の向上 に努めて参ります。 |
|
□教育センターニュースの配信登録及びバックナンバーはこちらです。 |
|
教育センターニュース 第90号/発行元 岩手県立総合教育センター |