教育センターニュース
第96号
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岩手県内の幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校へ、教育センターの研修・支援・研究に関する情報を迅速にお届けします。
2016.1.26 お問合せ:ml-maga@center.iwate-ed.jp

[目次]
■1〔お知らせ〕『平成27年度(第59回)岩手県教育研究発表会について』
 
■2〔お知らせ〕『「教育研究岩手」第103号』

■3〔コラム〕 『和顔愛語(わげんあいご)』

  

[本文]

■1[お知らせ]『平成27年度(第59回)岩手県教育研究発表会について』

 期日:平成28年2月9日(火),10日(水)
 会場:花巻温泉,岩手県立総合教育センター,岩手県立生涯学習推進センター
 全体テーマ:「授業改善の深化」

 ★特設Webページ
  http://www1.iwate-ed.jp/kenkyu/happyoukai/h27/index.html

 いよいよ,岩手県教育研究発表会の開催が間近となりました。今回は,「1全体会 及び特設分科会の紹介」「2発表資料の公開」「3参会者数」「4駐車場およびシャトルバスの運行」「5弁当引き換え手順」についてお知らせします。

1 全体会及び特設分科会の紹介
  2/9(火)午前の全体会および特設分科会1「確かな学力(知)」は,ホテル千秋閣「瑞雲の間」で開催します。会場のレイアウトの都合により,座席にテーブルがございません。メモ等をお取りになる場合には,バインダー等のご準備をお願いします。

  【全体会講演会】
  全体会の最初は,東京国立博物館館長の銭谷眞美先生に,「今,求められる授業改善〜文部科学省の施策と「生きる力」の確実な育成」と題してご講演をいただき ます。銭谷先生は,文部科学事務次官として現学習指導要領の改訂にご尽力されま した。今の時代を生き抜くためにどのような力を子供たちにつけていくべきか,国の動向も踏まえご示唆いただきます。
【授業改善実践発表(提案授業)】
  昨年度に引き続き,県立一関第一高等学校附属中学校から提案授業をしていただきます。本年度は,第1学年英語科の授業となります。現在,外国語教育を取り巻く情勢は,大きな変革期を迎えており,「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画(平成25年12月公表)」により,次期学習指導要領を見据え,小・中・高等学校を通じた改革のための取組が展開されております。提案授業を通して,今どのような指導が求められているのかについて,校種や教科を超えて,参会者全員で学び合う場としていきたいと考えています。
【特設分科会1(知)】
  県教育委員会では,「確かな学び,豊かな学びプロジェクト」の推進に当たり,  児童生徒への確かな学力保障に向けた学校の組織的な対応を柱として取組を進めてきました。
そこで,本分科会は,各学校が次年度に向けた具体的なヒントを得られる機会となるように構成しました。冒頭では,県立伊保内高等学校より,「学力定着に課題を抱える学校の重点的・包括的支援に関する調査研究(文部科学省委託事業)についての発表があります。続いて,中学校の具体的事例として,北上市立北上中学校と山田町立豊間根中学校から全教職員がどのように組織的に取り組んできたかについて実践発表があります。
 分科会の後半は,両中学校の校長先生と担当者及び県教育委員会義務教育課長をパネラーとしてパネルディスカッションを行います。基本的に中学校の学力保障の取組に焦点を当てた内容としていますが,小・中・高等学校という校種を越えた縦断的な取組,学年や教科を超えた横断的な取組について参会者全員で考える機会とします。
【特設分科会2(徳)】
 今次の道徳教育に係る学習指導要領等の一部改正により,道徳の時間を教育課程上「特別の教科 道徳」に新たに位置付けるとともに,いじめの問題への対応の充実や発達の段階をより一層踏まえた体系的なものとする観点から内容の改善,問題解決的な学習を取り入れるなどの指導方法の工夫を図ること等が示されました。 本分科会では,一部改正された学習指導要領についての説明や,滝沢市立一本木中学校の実践発表を通して,これからの道徳教育の在り方や「特別の教科 道徳」の趣旨を踏まえた授業改善の方策についての理解を深めます。
 また,講師には,東京学芸大学大学院教授 永田繁雄氏をお迎えし,学習指導要領の一部改正により道徳教育はどう変わるのか,「考え,議論する」道徳の授業の展開はどうあればよいか等についてのご講演をいただきます。
【特設分科会3(体)】
  「健やかな体」を育む教育を推進することにより,健康・安全で活力ある生活を 営むために必要な資質や能力を育て,心身の調和的な発達を図ることは,児童生徒が変化の激しい生活環境に対応していくうえで大変重要であり,各学校における取組の充実が求められています。
 そこで本分科会では,「児童生徒の望ましい生活・運動習慣の定着と学校の役割」 をテーマに,今,学校に求められている取組の在り方について考える機会とします。講師に山梨大学大学院教授 中村和彦氏をお迎えし,児童生徒の現状を学術的見地から解説いただくとともに,児童生徒にとって望ましい生活・学習環境とはどのような環境であるかについてご指導いただきます。

2 発表資料の公開について
 今回の発表会では,合計94本の教育研究及び教育実践の発表が予定されています。 2月1日(月)から以下の Webページにて,教育センター所員,長期研修生,学校からの発表資料を公開しています。参会予定の皆様におかれましては,事前にご覧いただければと思います。

 ★総合教育センター 教育研究発表会 発表資料の公開Webページ
  http://www1.iwate-ed.jp/kenkyu/siryou/index.html

3 参会者数(1/4現在)
 事前申込のあった研究発表会の参会者数は1,227名です。県内からだけでなく県外からも多くの方々にご参加いただけることとなりました。各分科会での熱い意見交換を期待しています。

 【2/9(火)午前】
  全体会(開会行事・講演会・授業改善実践発表)535名
 【2/9(火)午後】
  特設分科会1(知)237名,特設分科会2(徳)131名,特設分科会3(体)90名
  幼児教育/幼小接続 95名,教員の人材育成 87名
 【2/10(水)午前】
  国語 166名,算数/数学 117名,理科 46名
  特別支援教育 113名,情報教育 59名
  特別活動/総合的な学習の時間/キャリア教育 61名
外国語活動/外国語 79名,教育相談 56名,いきる・かかわる・そなえる 132名
 【2/10(水)午後】
  国語 139名,算数/数学 150名,社会/地理歴史・公民 63名
  理科 67名,特別支援教育 82名/図画工作/美術 24名,音楽 31名,
  家庭/技術・家庭 26名,小規模・複式指導 54名,体育/保健体育 46名
  いきる・かかわる・そなえる 152名

4 駐車場およびシャトルバスの運行について
 2月9日(火)に花巻温泉会場に参加される方で,勤務地が下記の市町村の方々に は駐車場を「岩手県立総合教育センター駐車場」に指定していますので,再度ご確認 ください。
(花巻温泉駐車場には,「駐車表示」のない車両は駐車できません。「駐車表示」
は該当の学校にメールで送信済みです。)
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  盛岡市,紫波町,矢巾町,滝沢市,花巻市,遠野市,北上市,西和賀町,
  奥州市,金ケ崎町,一関市(旧東磐井郡を除く),平泉町
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 ※10日(水)は駐車場の指定はありません。
  
5 弁当引き換え手順について
 ・岩手教育情報交流ネットから弁当を申し込まれた方には,「弁当引換書」が岩手教育情報交流ネットから電子メールで自動返信されます。
 ・「弁当引換書」が届かない場合は,何らかの理由により,弁当の申込が完了していませんので,必ず,事務局(0198-27-2833菅原)に問い合わせてください。
 ・「弁当引換書」は,印刷して発表会当日,必ずお持ちください。
 ・弁当は,昼食時間に発表会会場で「弁当引換書」に現金を添えて受け取ってください。
 ・発表会関係者の方の弁当について,全体会及び特設分科会関係者,来賓,招待者の方は,現金を受付で頂戴し,弁当は控室に準備いたします。コーディネーター, シンポジスト,講師,発表者,助言者の方は,FAXで送付される「弁当引換書」をお持ちいただき,昼食時間に発表会会場で「弁当引換書」に現金を添えて受け取ってください。

6 その他
 当日,会場周辺は大変混雑が予想されます。車を利用される方はお早めにご来場願います。皆様には事情をご賢察の上,同じ学校の先生方同士,乗り合わせてのご来場にご協力ください。
 なお,花巻温泉駐車場が満車になった場合,総合教育センター駐車場への移動をお願いする場合もありますのでご了承ください。その際には,総合教育センターと花巻温泉間の無料シャトルバスをご利用ください。(乗車時間約10分)

 ★シャトルバス運行時刻表
  http://www1.iwate-ed.jp/kenkyu/happyoukai/h27/index.html


■2〔お知らせ〕『「教育研究岩手」第103号』

 「教育研究岩手」第103号の発行に向けて,現在編集作業を進めております。今年度は特集テーマを「授業改善の深化 〜知・徳・体の調和の視点から〜 」とし,論説は国立教育政策研究所の後藤顕一総括研究官より寄稿していただきました。主な執筆者及びテーマは下記の通りです。
 なお,県内各学校等の教育機関への発送は1月末を予定しておりますので,ぜひご一読ください。

 ◎教育随想「三陸鉄道がつなぐもの」
       三陸鉄道(株)代表取締役社長 望月 正彦 氏
 ◎特  集「授業改善の深化 〜知・徳・体の調和の視点から〜」
  〇論  説「授業改善の深化を目指す岩手教育に向けて」
        国立教育政策研究所 総括研究官 後藤 顕一 氏
  〇解  説
   【「知」の視点から】
    ・「ふるさとの復興を担う人づくり ?「自分から」かかわり,学びを深め
     る児童の育成?」
      宮古市立宮古小学校長 笹川 正
    ・「アクティブ・ラーニングを巡る百家争鳴」
     岩手県立大野高等学校長 下町 壽男

     【「徳」の視点から】
    ・「道徳的判断力を育てる授業 〜「共通関心」に基づく話合い〜」
      紫波町立赤石小学校長 紺野 好弘
    ・「悩むことの大切さ」
      岩手県立盛岡青松支援学校長 清水 利幸

   【「体」の視点から】
    ・本校における「授業改善」の取り組み
     盛岡市立大宮中学校長 田村 忠

  〇提  言「全国高等学校PTA連合会大会岩手大会を終えて」
        岩手県高等学校PTA連合会長 渡辺 正和 氏
  〇実践事例「修文錬磨〜言葉の力を鍛え,思考力・判断力・表現力をはぐくむ〜」
        八幡平市立西根中学校教諭 小田島 篤史
 ◎平成26年度第58回岩手県教育研究発表会記録
 ◎研究・実践交流
 ◎センターからの発信


■3〔コラム〕『和顔愛語(わげんあいご)』

 現在,喫緊の課題となっている暴力行為の低年齢化やいじめ等の不適応問題。その背景の一つには対人関係能力の課題が影響しており,子供の状況をよく知る著名な児童精神科医は「元凶は愛されているという実感の乏しさ」と言います。
 初任地の小学校でのことです。校長先生から「和顔愛語」という言葉を教わりました。毎日校内を歩きながら,子供たちの様子に目を向けあたたかな言葉をかけていた校長先生。とりわけ,各学年にいる生徒指導上の課題をもつ子供には,すれ違う度に呼びとめ声をかけていました。一見ぶっきらぼうに見えるかかわり方でしたが,その表情や態度には「めごい子だ」という親しみがこめられていました。休み時間の校長室には,様々な課題をもつ子供たちが入れ替わり立ち替わり訪れては笑顔になって教室に戻って行くのでした。
 多様化,複雑化する不適応問題の解決に特効薬はありません。これからも知恵を絞らなければなりませんが,子供一人一人が「大切に思ってくれる,受け止めてもらえる,愛されている」という実感をもてるよう,範を示してくださった校長先生のように,まずは子供たちと「和顔愛語」のかかわりを積み重ねていきたいと思っています。


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