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■1〔特 集〕『平成27年度(第59回)岩手県教育研究発表会』
■2〔コラム〕『未来を担う人づくり』 |
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■1[特 集]『平成27年度(第59回)岩手県教育研究発表会』
去る2月9日,10日の2日間,平成27年度(第59回)岩手県教育研究発表会を開催いたしました。天候にも恵まれ,2日間でのべ 3,000名を超える参加者を得ての開催となりました。
今年度の研究発表会のテーマは「授業改善の深化」でした。『授業改善』をキーワードとした3年目の最終年度です。岩手県教育委員会 八重樫勝委員長の主催者挨拶から始まり,東京国立博物館 銭谷眞美館長の講演会,岩手県立一関第一高等学校附属中学校の右京久里子教諭および生徒のみなさんによる1年生英語科の提案授業で全体会を構成しました。
1日目開会行事から全体会の概要を紹介します。
○主催者挨拶 (岩手県教育委員会 委員長 八重樫 勝)
「震災からの教育の復興」を優先課題と捉え,「子どもたちの心のサポートの充実」,「安全で安心な教育環境の確保」に努めており,「いわての復興教育の推進」に全力で取り組み,今回の被災体験を風化させることなく,本県の復興・発展を担う「人づくり」を進めていることを述べました。
○アピール (岩手県教育委員会事務局学校教育室
首席指導主事兼生徒指導課長 大林 裕明)
「安全・安心な学校づくり」と題して,いじめ根絶に向けて,教職員と児童生徒,児童生徒同士及び教職員と保護者等が人間関係をどう築いていくかということを学校経営の基軸に据え,学校が一丸となって,心の通い合う教育実践をより一層充実させていく必要があることを述べました。
○講演会 (東京国立博物館 館長 銭谷眞美)
今後の社会において求められる能力として,「”答えのない課題”に最善策を導くことができる能力」,「分野横断的な幅広い知識・俯瞰力」をあげられ,教育は「人をつくり,社会をつくる」ことができ,良き師との出会いは「生涯の財産」であることを述べられ,これからの子どもたちを育てていく視点をお話しいただきました。
○授業改善実践発表(提案授業)
県立一関第一高等学校附属中学校(右京久里子教諭および生徒)の提案授業
単元の目標をCAN-DOリスト(「話すこと」:場面に応じた質問や依頼を即興で話すことができ,また必要に応じて会話をつなげることができる)と関連付けて設定し,「話すこと」に主眼を置いた授業でした。
英語科の授業を通して、指導と評価の観点から「児童生徒にどのような力を身に付けさせたいのか」,また「その力が身に付いているのか」について考える機会となりました。
★平成27年度(第59回)岩手県教育研究発表会資料の公開
http://www1.iwate-ed.jp/kenkyu/happyoukai/h27/houkoku/index.html
○来年度の岩手県教育研究発表会のお知らせ
平成28年度(第60回)岩手県教育研究発表会
・期 日 平成29年2月9日(木)〜10日(金)
・会 場 花巻温泉,岩手県立総合教育センター,岩手県立生涯学習推進センター
・テーマ 「確かな学び,豊かな学びをつなぐ」
多くの方々の参加をお待ちしております。
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■2〔コラム〕 『未来を担う人づくり』
間もなく東日本大震災から5年。土地や道路のかさ上げ工事や,災害公営住宅への入居など,一歩一歩復興に向かって前進しているものの,まだまだ道半ばといった感があります。昨年度,和歌山市の教育委員会が中学生10名ほどを連れて宮古市を訪問しました。和歌山市では南海トラフ地震の発生に備え,防災教育に力をいれており,各校での防災学習や,市内の中学校が集まっての防災サミットなどが開催されています。中学生同士の交流の場面があり,互いの学校紹介などを終えた後,和歌山の生徒がおそるおそる「今一番,
欲しいものは何ですか。」と質問しました。「家が欲しいです!」この答えを聞いた和歌山の子ども達は神妙な面持ちで固まってしまいましたが,私はこう答えた生徒の顔と声を今でも忘れることができません。その子の顔は笑顔であふれ,その声には前に進んで行こうという力強さがみなぎっていました。本県の復興・防災教育は着実に進んでいます。
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教育センターニュース 第97号/発行元 岩手県立総合教育センター |