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学校におけるインターネットを活用した情報提供等の充実について(平成24年度研究)
−「NetCommons」を用いた学校情報共有サイトの活用−

 近年、学校からの情報発信、開かれた学校づくりが求められており、インターネットを活用した学校と保護者、児童生徒等を結ぶ情報交流基盤の充実が急務となっています。さらに平成23年3月11日の東日本大震災津波以来、緊急連絡用として活用の検討も求められています。
 現在、すべての県立学校では学校ホームページを開設して情報発信を行っていますが、小・中学校では学校ホームページ開設状況は50%に達していません。また、緊急連絡用としてのインターネットの活用に関しては、各学校毎に対応を模索している状況にあります。
 そこで、インターネットを活用した情報の共有を推進するために、県立学校には緊急連絡用としての利活用について提案し、小中学校には学校ホームページや緊急連絡用にも活用できる学校情報共有サイトの活用を提案しました。
 この研究では、インターネットを活用した効果的な情報発信事例の収集、「NetCommons」を用いた学校情報共有サイトを構築し、簡単に情報を発信・更新を行うための仕組みづくりに関する提案、必要な情報を安定的に提供するためのインターネット活用手法の検討等について行いました。
 研究の成果として、

  1. CMSの特徴でもある簡単に情報の発信ができることが実証されました。
  2. 安否情報の書き込みなど、ユーザの端末から情報発信ができることが実証されました。
  3. 双方向の情報発信が簡単にでき、非常に有効的だということが実証されました。

今後の課題として、

  1. 「NetCommons」からの携帯電話のメールアドレスにメールを一斉送信した場合に不達になる場合がありました。原因として、次のことが考えられます。
    ・レンタルサーバに「NetCommons」を構築する際、メールサーバの送信制限容量を超えてしまい、送信ができない場合があります。
    ・携帯電話がコンピュータからのメールを受信拒否の設定になっている場合があります。
    ・携帯電話各キャリアで同一のメールサーバから一斉に送信されたメールを拒否する制限をかけているため、受信できない場合があります。(NTTdocomoとauでは、1SMTPセッション(1送信)あたり100件まで、SoftBankでは24時間以内に500件以上で制限がかかります)
  2. 緊急時に安否情報を収集するためには、平常時から操作に慣れておくことが重要となります。
  3. メールアドレスなど、個人情報の取り扱いの管理を適切に行う問題もあります。
  4. 大規模な学校で緊急情報をメール一斉送信する場合は、ネットコモンズの他にメール一斉送信システムの併用も考えていかなければなりません。

学校におけるインターネットを活用した情報提供等の充実について