■１　「真の学力向上」に取り組みます

岩手県立総合教育センター　所長　藤原　忠雄

　岩手県立総合教育センターは、宮澤賢治生誕の地「花巻市」に立地し、教育に関する専門的な研究をベースにした教員研修や、幼児児童生徒や保護者の皆さんを対象とした相談活動などを行っています。

　本年度も、現場に役立つセンターとして、学校の先生方をはじめ教育に携わる皆様を多方面から支援する取組を、所員、長期研修生が一体となって推進しています。

　教員研修は、「授業力向上研修」（教員免許状更新講習を兼ねる）を中心とした新しい研修体系を策定し、教員のキャリア・ライフステージに沿った研修を継続します。

　教育相談は、学校生活での悩みや発達に関する相談を受け付けています。来所相談では、お子様と保護者、学校の先生に対し担当者が１対１で面談し具体的な支援を行います。電話による相談や「どようび相談」、県内の各教育委員会等の要請による出前相談にも対応します。

　さらに本年度は、「真の学力向上」に向けての取組を拡充していきます。

　校内研修を充実させるために、免許外教科担任や複式学級担任のためのモデル授業の提案や支援、教師や児童生徒を対象とした理科実験、授業改善を図るための校内授業研究等、様々な分野の研修の要請に応え、所員がお伺いします。

　おかげさまで、昨年度センター所員が実施した出前授業（教科指導及び小規模・複式指導、校内事例検討会や研修会、情報モラルなど）をうけた人数は約１万７千人に達しました。

　今年度、八幡平市と協働で「八幡平市学力向上プロジェクト」に取り組みます。当センターがこれまで蓄積してきた研究や学校支援のノウハウを投入し、市内の各小・中学校を個別に、そして継続的に支援し、学力向上を目指します。

　また、Gアップシート、Gベース（中学校国語・数学・英語学習サイト）の内容の充実を図ります。Gベースの新たな活用として、希望校による中学校３年生県下一斉の「Ｇチャレンジ2010」を実施したいと思っています。学校単位や個人として自由に参加することができます。詳細は後日いわて交流ネット他で案内します。

　同時に、センターの施設・設備の開放も行っており、平日の利用はもとより、グループ等による土曜日の自主研修をサポートする「どようび研修」を実施しています。

　センターや各学校での教育研究を、県内外に広く公開し普及するために、当センターで「岩手県教育研究発表会」を毎年開催しており、本年度は２月１７日・１８日に開催します。

　　当センターでは、刊行物やＷｅｂページ、メールマガジンによる情報提供、１１月７日の「センター一般公開」、さらには皆様からの評価も積極的に取り入れながら、現場に役立つセンターづくりに邁進して参りますので、積極的に活用していただければ幸いです。

■２　センターの閲覧室を利用してみませんか

　当センターでは、本県教育の充実発展を図るため、教育関係の情報及び資料を収集・整理し、学習指導等に活用できる情報提供を推進しています。

　教育関係の書籍・雑誌、県内外の教育研究資料等を重点的に収集・整理し、閲覧室に整備するとともに、「教育文献データベース」では、全文検索システムを用いて各学校及び教育関係機関に情報提供しています。

　図書・文献は一人５冊まで、２０日間借りることができます。センターにおいでの際に、ご利用ください。（郵送での返却も可能です）

【現在の蔵書数】　教育図書：15,977冊　　教育文献：57,742冊

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