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研究主題

  • タブレットPCを活用した学習指導に関する研究【長期研修生との共同研究】

研究スタッフ

研究協力校

花巻市立笹間第二小学校
軽米町立軽米小学校

共同研究者

盛岡市立渋民小学校 教諭 太田 崇

研究の目的

 文部科学省は平成29年度までに取り組む基本施策をまとめた「第2期教育振興基本計画」(平成25年6月閣議決定)において、ICTを活用した教育の推進を掲げている。基本計画の中には、「確かな学力をより効果的に育成するため、言語活動の充実や、グループ学習、ICTの積極的な活用をはじめとする指導方法・指導体制の工夫改善を通じた協働型・双方向型の授業革新を推進する。」とあり、学校(小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校)にタブレットPCのような設置場所を限定しない可動式コンピュータ40台を整備することを目標にしている。
 しかし、文部科学省生涯学習政策局が設置した「ICTを活用した教育の推進に関する懇談会」の報告書(中間まとめ)(平成26年8月29日)によると、タブレットPCの導入・拡張に取り組んでいる岩手県内の自治体は2自治体に留まっている。また、平成27年度全国学力・学習状況調査(全国学調)の結果から、ICTの活用に積極的な学校は教科の正答率が高いことが示された一方で、岩手県においては、ICTの活用による学習指導を積極的に行っている割合が全国平均に比べ低い状況にあることが分かった。「第2期教育振興基本計画」の目標や全国学調の結果を受けて、今後多くの自治体が学校でのICTの活用推進を加速させ、タブレットPCを積極的に導入・拡張することが予想される。
 このような状況の中で、タブレットPCが導入された学校においては、多様な学びを可能とするタブレットPCの特長を取り込んだ授業設計や、活用指導力の向上に関する計画的・段階的取組が急務となる。タブレットPCを含むICTの活用は、単に授業の中に取り入れればよいというものではなく、学習のねらいに迫るために効果的に取り入れることで、教育の質の向上につながるものである。
 以上のことから、タブレットPCを効果的に活用しながら学習指導を充実させていくことは、本県の教育における課題の一つであると捉え、本研究主題を設定した。

研究報告