岩手県教育研究所連盟は、昭和33年に県内各地の教育研究機関が相互の連携を密にしながら教育に関する調査研究の充実と促進を図り、本県教育の推進・向上に寄与することを目的として発足いたしました。以来、本県が直面する教育課題を解決すべく、すべての教育関係者が力を合わせ、研究と実践に邁進して参りました。
国際情勢の不安定化や少子高齢化社会の進展など、社会情勢は目まぐるしく変化しています。それに伴い、教育を取り巻く状況もより一層多様化・複雑化しています。令和7年度を迎えた現在、一人一台端末が全面導入から数年を経て、ICT活用の「量」から「質」への転換が急務となっています。また、中央教育審議会では次期学習指導要領の改訂に向けた議論が本格化しており、本県においても教育の新たな方向性への準備が必要です。
そのような現況を踏まえ、本年度5月20日に開催いたしました定期総会・研究協議会では、「一人一台端末時代の『わかる』と『できる』を結ぶ授業づくり」及び「学力調査の結果を活かした『考える力』を育てる授業改善」について議論しました。ICT活用の質的向上、データに基づく授業改善の具体的方策について検討を重ね、各研究所から地域の実践事例が紹介され、それらの成果と課題を共有することができました。
本年度の他の事業につきましても、本県教育の充実に資するよう皆様のお力添えをいただきながら進めて参りたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
岩手県教育研究所連盟 会長 佐々木 寛