復興元年の本年度、全体テーマを「教育の復興」としました。「教育の復興」とは、震災を契機にもう一度岩手の子どもたちに必要な教育とは何かを考え、原点に立ち返ることであるととらえています。県内の教育関係者が一堂に会し、自分たちの足下を捉え直す場としたいと考えます。
平成21年度は、本県の学力向上について「校内研修」と「家庭学習」の視点から協議しました。登壇者の方々から、それぞれ各種調査結果をもとにした本県児童生徒の学習の定着状況、家庭学習状況(一人勉強ノートの問題点等)、教員研修の在り方等について、課題解決に向けて取り組むうえでの考え方、視点についてお話しいただきました。
平成22年度は、「家庭学習の在り方と部活動等の関わり」ついて協議しました。協議の中で、部活動からスポーツ少年団活動へと続く長時間にわたる練習の見直しの必要性が確認されました。また、発表会をとおし、学力向上における学校改革の必要性、学校経営の重要性が改めて認識されました。
平成22年度のシンポジウムの内容については、平成24年1月30日発行の「教育研究岩手第99号」に掲載されています。下記のリンクから、PDF版をダウンロードできます。※なお、教育研究岩手は県内各学校に配布されています。
平成23年度は、「学力向上と組織マネジメント」をテーマに、シンポジウムを開催しました。学力向上のために、市町村教育委員会が学校に対してどのように働きかけていけばいいのか、具体的な例を元に論議を深めるとともに、指導行政の果たす役割の重要性について、再確認する場となりました。午後は学校教育室義務教育課長が、「いわての復興教育」の概要を説明し、本県の復興教育の在り方と目指す姿について共通理解を図りました。
さて、今年度は、「教育の復興」の一つの視点として校種間連携を取り上げ、シンポジウム「校種間連携と岩手の人材育成」を開催します。普代村教育委員会熊坂伸子教育長と陸前高田市教育委員会山田市雄教育長にシンポジストとして、岩手県立大学相澤徹理事長にコーディネーターとしてご登壇いただきます。大震災津波により、ますます幼小、小中、中高、高大のそれぞれの校種間での連携が喫緊の課題となっています。お二人の教育長からは、現在また過去に取り組んだ成果をご紹介いただき、明日の岩手を担う人材育成を考える機会としたいと考えます。
午前中の終わりは、学校教育室特命課長(復興教育)が、復興教育のこの1年の取り組みについて紹介します。
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