体験活動を取り入れた情報モラル指導
研究主題
- 体験的な学習活動を取り入れた情報モラルの指導に関する研究
−情報社会で適正な活動を行うための基となる考え方や態度の育成を目指して−
研究スタッフ
情報教育室
- 柳田秀雄 及川晃貴 谷木啓恭 菅原一志 奥田昌夫
須川和紀 伊藤俊也 三田正巳
研究協力校
- 花巻市立桜台小学校
- 花巻市立花巻北中学校
- 岩手県立花巻南高等学校
研究計画
研究の年次
この研究は、平成18年度の単年度研究である。
研究目的
「教育の情報化」の推進により、コンピュータ等情報手段の整備が進み、コンピュータを使って指導できる教員の割合も増加している。平成17年10月「ポスト2005における文部科学省のIT戦略の基本的な考え方」(文部科学省)においては、学力向上へ向けた情報手段の活用を促進させるとともに、情報モラル教育や有害情報対策を推進することが極めて重要であると述べている。情報モラルの指導は、情報教育の一つとして重要とされており、そのねらいは情報社会で適正な活動を行うための基となる考え方や態度を育成することである。
平成17年3月に発表された「情報モラルに関する調査報告書」(文部科学省)によると、インターネットを利用したことがあると答えた児童生徒はすべての校種で80%以上であるが、学校で情報モラルについての勉強をしたことがあると答えた児童生徒は58%にとどまっている。インターネットを利用する機会が多い高校生にあっては、その割合は40%と最も低くなっている。このことから、児童生徒は、情報モラルについての学習経験が不十分なままでインターネットを利用している実態がみられる。一方、ほとんどの教員が情報モラルの指導が重要であると認識していても、情報モラルの指導をしている教員の62%が指導の難しさを感じており、「教師自身の知識や経験が不足している」、「指導する場面の位置付けが不明確である」、「教科指導に位置付けられた教材が不足している」ことを理由として挙げている。
このような状況を改善するためには、小中高等学校12年間を見通した情報モラルの指導計画を明確にする必要がある。また、教師自身の知識や経験不足を補うために、情報モラル学習テキストを充実改善して、児童生徒に基礎的な知識を身に付けさせる指導を行う必要がある。さらに、教科指導に位置付けられた教材の不足を補うために、児童生徒が体験的な学習活動ができる教材システムを用いて、行動をとおして判断のしかたを身に付けさせる指導を行う必要がある。
そこで、この研究は、児童生徒に情報社会で適正な活動を行うための基となる考え方や態度の育成を目指して、発達段階に応じた指導計画を作成し、それに基づいた情報モラル学習テキストの作成と教材システムの開発を行い、体験的な学習活動を取り入れた情報モラルの指導を明らかにしようとするものである。
研究報告
研究発表資料
- 発表資料本文+補充資料(PDF,85p,2.8MB)
◇補充資料には「学習指導案(小・中・高)」や「授業実践記録」が掲載されています。
情報モラル教材『情報サイト』
- 『情報サイトβ4.2』プログラム本体(公開終了)
◇最新版プログラムをこちらのページで公開しています。