所長挨拶
岩手県立総合教育センター 所長 村上 弘
岩手県教育委員会では、「いわて県民計画(2019〜2028)」の基本目標である「東日本大震災津波の経験に基づき、引き続き復興に取り組みながら、お互いの幸福を守り育てる希望郷いわて」と、岩手県教育振興計画の基本目標である「学びと絆で 夢と未来を拓き 社会を創造する人づくり」の実現に向けて、本県が持つ多様な豊かさや、つながりなどにも着目し、「岩手だからこそできる、やるべき教育の推進」、「郷土に誇りと愛着を持つ心を育み、岩手で、世界で活躍する人材を育成」、「学びの場の復興の更なる推進」という視点に立って、本県の未来を創造していく人づくりに取り組んでおります。
特に、本年度においては、新しい生活様式が求められる中で「学びの改革プロジェクト」を中心としたICTの活用により学習の質を向上させ、「学びの保障」の充実に取り組むこととしています。
当センターといたしましては、新しい学習指導要領を踏まえ、主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善や、タブレット等のICTを活用した学習指導方法の研究・開発に取り組んで参ります。また、教育相談体制の充実を図り、幼児児童生徒の心のサポートにも引き続き取り組むこととしております。いわての復興教育や確かな学力の育成など本県の多様な教育課題の解決に向け、学校の教育活動の充実と教員の資質の向上に資する研修・支援・研究を事業の3本柱に据え、学び続ける教員を支える「現場に役立つセンター」を目指して業務を推進して参ります。
東日本大震災津波の発災から10年が経過しました。復興に向けた歩みは着実に進んでおりますが、一方で、未だ困難を抱えて生活している子供たちもおります。特に昨今は、新型コロナウイルス感染症対策のため、諸行事の見直しや再編など各学校の教育課程にも大きく影響が出ています。このような中、これからの岩手の復興と発展を担っていく子供たちを健やかに育んでいくことは、県民全体の願いであり、岩手の教育に課せられた使命でもあります。当センターもその一翼を担うべく関係機関と連携しながら、所員一同、教育の専門機関として機能の充実と専門性の向上に努めて参りますので、皆様のご支援とご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。