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3-4 JavaScriptについて

(1) JavaScriptとは  JavaScriptという言葉は狭義にはMozillaが仕様を策定し実装しているスクリプト言語を指して います。多くのWebブラウザー等でこの言語が利用できます。  よく言われることですが、「Java」とは別言語です。 (2) JavaSriptを書く場所は? @ 外部ファイルとして書く  外部にJavascript用のファイルを作り、それを読み込んで利用します  プログラムを別ファイルで作成したいとき有効です。 <script src="./faile.js"></script> A <script>内にJavaSriptを記載する <script> // ここにJavaScriptのプログラムを書いてね </script> (3) コメント  プログラムの作動に関係しないコメントの記入例 // これ以降はコメントになります /* 複数行のコメントになります    プログラム作成しているときに、一時的に作動させないようにするとき    に使ってください */ (4) 変数  変数はデータを入れる容器です。変数をプログラムの中で使うためには、まず最初に「変数 の宣言」をします。変数が使える有効範囲をスコープといいます。  変数の宣言    var a=1;  普通の変数の宣言に用います。宣言と同時に代入もできます  function内で宣言した場合には、そのfunction内で実行している間だけ有効になります (ローカル変数)。  なお、varを省略すると、自動的にグローバル変数になり、プログラムのどこからでも参照で きるようになってしまいます。←推奨しません。 (5) 変数名について ・変数名は英数または_(アンダスコア)であること ・漢字、ひらがなは使えません ・変数名にコマンド名は使用できない。 ・英字の大文字と小文字は別変数になります。(VisualBasicでは区別なし) (6) 代表的なデータ型について  文字列型、数値型、オブジェクト型がありますが、他の言語のように明確に宣言できません。 変数に代入する値で変わります。つまり、数値型の変数に文字を代入することもできてしまい ます。これが結構やっかいで、バグの原因になります。 (7) 変数への値の代入について  変数「Hensu」に数値の「1」を代入する場合には、次のように記入します。   var Hensu = 1; (8) 型変換  変数は型を持っているため、型が異なると計算ができません。 var suuti =1, mozi = "2"; var kotae = suuti + mozi ; alert(kotae); // 答えを表示します 変数c は文字型の「12」になります。   数値型+文字型 → 文字型になります。でも明確に型変換した方が安全です。 @ 文字型→数値型への変換 kotae = Number(mozi); A 数値型→文字型への変換 kotae = String(suuti); (9) 演算子  下表の上位が優先となります。優先順位を変える、または明確にしたい場合には括弧()を 用いてください。 〈算術演算子〉   ^  べき乗   *  乗算   /  除算   %  整数の除算の余り   +  加算   -  減算 〈等値演算子、関係演算子〉   ==  等しい   !=  等しくない      not(A==B)   <  小さい、未満   <=  以下(小さいか等しい)   >  大きい   >=  以上(大きいか等しい) 〈論理演算子〉    &&  論理積 (AND)   || 論理和 (OR)   (「Shiftキー」+「\」) (10) 関数   Math.ceil(x)  繰り上げた整数  1.5は2、-1.5は-1   Math.floor(x)  繰り下げた整数値  1.5は1、-1.5は-2   Math.round(x) 四捨五入した整数値 1.5は2、-1.5は-2   Math.random() 0〜1までの乱数の発生   Math.abs(x)  絶対値   Math.sin(x)  サイン、xの単位はラジアン    Sin45°の値をAに代入するためには次のように記入します。    A = Math.sin(45/180*Math.PI)   Math.cos(x)  コサイン、xの単位はラジアン   Math.tan(x)  タンジェント、xの単位はラジアン   Math.sqrt(x)  平方根 (7) 配列   配列は、同じ性質を持った値を効率的に管理するためのデータ構造です。変数の集合体ともい  えます。配列の各要素に書き込みを行うためには、インデックス(番号)で指定します。インデ  ックスの範囲は0以上の数値になります。  @ 宣言だけをする例: var hairetu = new Array();  // Array オブジェクトを作成する var hairetu = new Array(1024); // 初期値を決めて作成する  A 宣言と代入をする例: var hairetu = [1 , 2 , 3 , "A" , "B" , true , false];  B 配列の値の参照する例: var hairetu = [1 , 2 , 3 , "A" , "B" , true , false]; alert(hairetu[0]); // 1 が表示される(0番目から代入されるから←ここ注意) alert(hairetu[3]); // A が表示される (11) 配列    流れ文制御には、条件判断、繰り返しなどがあります。ここでは代表的なステートメント    (命令)について基本の説明をします。 @ if文    ある条件が成立すれば「処理1」を実行し、成立しないときには「処理2」を実行させた    い場合には、IF文を使います。  例:Aの値が10以上ならAから10を引き、そうでなければAに2を加える。     プログラム例      if (A >= 10){ alert("Aは10以上"); }else{ alert("Aは10未満"); }; else ifでさらに判断させることもできます。     プログラム例 if (A >= 10){ alert("Aは10以上"); }else if(A >=5){ alert("Aは5以上、10未満"); }else{ alert("Aは5未満"); };   条件式の例  A == 10           Aが10なら(注意「=」にするとエラー)  !(A >= 10)          Aが10未満なら (A >= 10) && (B >= 20) Aが10以上、かつ、Bが20以上なら (A >= 10) || (B >= 20) Aが10以上、または、Bが20以上なら

 && AndBが真Bが偽
Aが真 真 偽
Aが偽 偽 偽
   
 || Or Bが真Bが偽
Aが真 真 真
Aが偽 真 偽

A switch文   switchは、条件式の値にしたがって、対応するブロックを実行する分岐文です。多分岐する  ときにはif文よりすっきりした記述ができます。 switch(式){   case 値1:      文1; break;   case 値2      文2 break; default:      どれも該当しない場合の実行文; break; }         ※「break;」を忘れると次の文も実行されるので注意! B for文 for文は指定回数のループを行います。回数をループ変数で管理します。 for (ループ変数 = 初期値 ;ループ変数 <=最終値 ; ループ変数増分){      文    }